2010年5月

仰向けに、倒れる。(篆刻:倒)

倒
次回は「努力しない生き方」と予告してしまったけれど、緊急事態につき変更です。

2階の仕事場の模様替えを始めた。広告のデスクは椅子で、篆刻の方は座椅子
だったが、立ったり座ったりがツライし、篆刻が出来たらすぐPCに取り込むので、
篆刻の机も広告と同じ高さに並べた。そこで、離れにあった事務用の椅子を2階に
上げたのだが。これが滅茶苦茶重い。階段のいちばん上まで登った時、仰向けに
倒れ、椅子もろとも後ろ向きにドドッと落ちた。ところが途中に梁があって、そこに
首の後ろが当って、止まった。幸か不幸か後頭部の骨と頚椎の間で、前歯1本の
先が欠けてぐらついた。翌日、歯医者が根元を接着剤で固定、欠けも埋めてくれた。

が、数日したら運転中にお尻から太ももにかけて、いままでにない痛みが走った。
あァ、ムチ打ちの後遺症はずっと後になって出ると聞いたが、これがそうなのか?
翌朝早く病院に行った。脳神経外科で頭と首のレントゲンを撮る。念のためCTで
頭の16断面も撮った。結果は「異常なし」。お尻は、坐骨神経の何かの加減らしい。

「でも、先生。2、3日前、庭で急に右目がかすんだんですが」 「エッ、それ脳梗塞の
典型的な症状ですよ」 「メガネをはずして見たら、クモの巣が引っかかっていて」
「あなた、診察中にジョーダン言わないでくださいよ!」 冗談で終われたのは、奇跡。

手の先から、水。(篆刻:水)

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この篆刻は「水」。ふつうは縦だけれど、横にしても同じ意味だから篆書体は偉い。
また、こんなに水が飛び出るようにはしないけれど、今回はあえてそうした。

さて、ご夫婦でも友だちでもいいが、男女カップルで試して欲しい。女性が、自分の
効き腕を前に伸ばし、手の先から、この篆刻のように、まるで消防のホースから
勢いよく水が飛び出していると思う。そうして、男性に腕を曲げてみてもらう。
女性と見くびったら曲がらない。では本気でと、男性が女性の肘の内側に手を
当てて、もう一方の手で女性の手首を持って力いっぱい曲げるが、曲がらない。

これを剣道クラブの小学生の男女10人ほどに、相手を替えて試してもらったが、
男女どう組み合わせても曲がらない。これは合気道でいう「折れない腕」なのだが、
合気道などを知らなくても、誰にでもできることで、「体を支配するのは心」という
証明。だって自分の腕でも足でも頭でも、人間の体の運動は、心で思うだけで
出来ているのだから。体をコントロールしているのは、心に違いないのだ。

人に頑張れと言われると、また自分でも頑張ろうとすると、必ず体に力が入る。
力が入ると、体は強くなれない。体の力は「心」や「気」を邪魔してしまうのだ。
いつも下腹に気を入れて、悠々としていれば、べつに無理して頑張ることもない。

手の、力。(篆刻:手)

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私の東京の個展の搬入と初日にはカミサンがいっしょの予定だったが、股関節の
痛みがあって断念した。個展の後には、カミサンが主宰する「花の会」の薬師寺での
花展があったので大事をとったけれど、痛みは日を追って増して花展の二日目には、
杖無しでは歩けないほどになった。2007年の3月6、7日に、ここで書いたが、
瀕死の鷹を抱いて気を送って生き返らせたことを思い出して、カミサンの股関節に
無心に手を当ててみた。痛みのある部分が熱くなって、15分ほどで痛みが和らいだ。

花展が終わってから、大阪の整骨医に行って治療を受けたのだが、その先生は
むげに否定せず、「ご主人にもその力があるようだから、手を当ててもらうよう」と
言われた。2回目の治療で先生が気を送るのを近くで見ていたら、すぐ私の両手が
ポカポカと温かくなった。きょうまで、朝晩30分ほど手を当てているが、腰の骨が
痛くない方と変わらなくなっている。杖無しで普通に歩いているのは言うまでもない。

これは自慢ではない。現にカミサンも、マッサージ機で消えなかった私の肩と腰の
痛みをスッキリと消した。カミサンの心の純度は私より高いから、別に驚かなかった。
あなたにだって「大事な人のためを思い、手を当てれば肩こりくらいは治せる」のだ。
手には、いや人間には、それくらいの力はあるんだと、真っ直ぐな心で信じてほしい。

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