2010年7月

努力しない、生き方。(篆刻:力)

力
三六〇度回転する軸を持て。尊敬は学びの機会を奪う。よいことにとらわれると
悪を生む。他人事は自分事である。嫌なものも自分を通してみる。過度な健康
志向は病である。安全な社会は生き方を弱くする。多様性を求めるとキャパも
広がる。●第五章 「計算しない」から、負けない。・・・計算しないほうが勝つ。
テクニックだけだと行き詰る。出せば出すほど湧いてくる。聞くことで相手が見えて
くる。運を意識するヒトに運はこない。休むも働きの一つ。集中は丸く広げていく。
育てないから上手くいく。文明の刺激は感覚をおかしくする。

以上は、『努力しない生き方』桜井章一著(集英社新書)の目次を書き出したもの。
彼は、麻雀の裏プロで代打ちとして20年間無敗の伝説を持つ男。私としては、
そのすべてにうなずいた。ひとつの反論もない。たとえば、こんな一節がある。
壁を越えようとするから無理が出る。まず壁に乗れ。勇気を出して乗れば、壁は
壁でなく細い道になる。そこでまず一息つくことだ。なるほど、それなら出来そうだ。

ただ、彼は「頑張れば柔らかさを失う」の中で、麻雀の牌を柔らかく打て、という。
牌と体を一体にさせた感覚で下腹から柔らかくする、とある。「する」の後には
「・・・・・・」がついている。これは、やはりイチローや武蔵の極意の領域ですよ。

努力、しない。(篆刻:努)

努
●第一章 「努力しない」から、いい結果になる。・・・力が入ったら疑え。持つほどに
不自由になる。得ることは失うことである。上手な諦め方は生きる力を生む。
壁は上に乗るといい。頑張ると柔らかさを失う。悟らぬうちが花。期待しなければ
苦しくならない。賢くみせるのは賢くない。●第二章 「何もない」から、満たされる。
・・・何もない状態は豊かである。生きるという才能があれば十分だ。仕事が休みに
なる。分析したらそこで終わりになる。アバウトな方が的を射る。「」をつけないことが
格好いい。誇りはうつむき加減に持つ。知識は足すより引いてみる。ゆったりすると
物事を鋭くつかめる。部分だけ正すと元に戻る。意味のないところに可能性が
ある。●第三章 「求めない」から、上手くいく。・・・求めると願いはかなわない。
目標は横に置くといい。わからないことをわからないままにする。マイナー感覚が
あれば自分を見失わない。行く手ばかりを見るのは危ない。自由はルールの
中にある。地面から離れるほど本能は衰える。我慢すれば報われるは錯覚である。
愛は本来不純なものである。熱血はあてにならない。●第四章 「つくらない」から、
いいものが生まれる。・・・つくると嘘が入る。表だけで生きるとおかしくなる。(続く)

鹿と、蛭(ヒル)。(篆刻:蛭)

蛭
先日、カミサンの「花の会」が花を摘みに行くので、運転手を兼ねてついていった。
おかげで名残りのササユリが一本あって、花のいちばんいい状態が見られた。
その奥の道には、「鹿が入るので必ず閉めてください」と書いたネットの扉が
あったのだが、昼間は農家の軽トラが通るからか、開いたままになっていた。
その先の湿地の笹の中には、私の好きなカキランがちょうど満開だったので、
何ともいえないオレンジと紫の花のアップをデジカメで撮ることができた。

ところが帰って昼の食事中、足首から血が出ている。ズボンの裾をめくったら、手の
ひらほどにベッタリと血が付いている。ミミズの皮のようなものもある。これはヒルに
違いないと血を拭いたら、確かに3ヶ所から黒っぽい血が出ていて、いくら拭いても
止まらない。1ヶ所はバンドエイドでも止まらないので、きつく包帯を巻いたほどだ。

WEBで調べたらヤマビルで、大型動物が近づくと体について血を吸うのだが、
血を固まらせない麻酔成分を出すので、痛さも痒さもないという。全国で鹿が増え、
ヤマビル被害も増加中とか。奈良公園の草ヤブから男女が血まみれで出てくる、
という笑えない話もある。篆刻は漢方薬のゑびやさん依頼の「水蛭」の部分。
しかし、私の血を吸ったヒルに言いたい。私は鹿ではなく、馬鹿なのだぞと。

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