2012年10月

遊んで、よかった。(篆刻額:游心)

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額縁作家・太田實さんとのコラボ展「居心地のいい言葉たち。」が終わった。額に
入れマンションの白い壁にも合うように。そんな新しい篆刻を目指してきたのが、
間違いではなかった。イタリアでマイスターの称号を受けた太田さんの個性に
押されながらも、この篆刻にはこの額しか似合わないのでは、と感じるほどだ。
マットをぎりぎりまで狭くすると、篆刻が前に出てくる効果があるのも勉強できた。

江戸時代からの御用印判司「鮟鱇屈」を継がれる篆刻家・水野恵先生のお弟子さん
も何人か見にきてくださり、好印象を持っていただいたようでうれしかったのだが。
最終日にはその水野先生ご自身が、傘とステッキを手にわざわざお越しくださった。
「水野先生のように確たる作風は無いのですが・・・」「どれにも共通した個性が出て
いますよ」と、この楽篆堂を篆刻人の端くれには置いてくださったようで、恐縮至極。

と、そこへ梅原猛先生ご夫妻がお越しになった。昼を食べに行った近所の店で偶然
隣になった。私が私淑する白川静先生との対談集『呪の思想』も読んでいるので、
思わずお誘いしたのだが。本当に来てくださったばかりか、「篆刻はたくさんある
けれど、こういう面白いのは無いので、まず【猛】を彫ってください」に、またまた恐縮。
私が篆刻で遊ぶ、誰かがそれをよろこんでくれる、そんな幸せを感じた6日間だった。

人間は、変だ。(篆刻:変)

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iPS細胞でノーベル賞をもらう山中伸弥さんでさえ、人間の細胞の初期化・多様化が
なぜだか分からないのだから、人間は変なのだ。私の土踏まずが急に痛くなった訳は
分からないのだが。整骨院で、1回治療してもらい、それですっかり治ったことは確か。

ところが昨夜、足の裏を触ったら、その場所がピピッと痛かった。そればかりか皮膚が
少し厚い。もしやトゲではと針でほじくったら、少し深いところから小さなトゲが出てきて、
押してもまったく痛くない。健康サンダルとかいうボツボツのあるのでも痛くない。これが
痛みの原因だったのだ。では、整骨院の治療は何なのか。仰向けになって、膝を曲げて
ゆっくり拡げると、痛い方の足の開きに無理がかかった。先生は腰の筋が伸びたからだ
といって治療した。その筋の伸びは、痛いのでカカトやつま先で歩いたからではないか。
文字通り針の先ほどのトゲで痛む。それをかばって歩くから、筋に無理がかかって痛む。
トゲの点の痛みより、長い筋の痛みの方が大きいから、痛みへの意識はそちらに傾く・・・

とここまで書いて、たかがトゲ1本で何をダラダラと、気がつくのだが。いつにも増して
今回の京都のコラボ展の準備は念入りにした。額のそばに貼るカード1枚にも神経を
つかった。搬入展示は昨日終わって、今日は画廊が休み、明日が初日だが、細々と
したことを終えて、やっと晩酌の一杯。ほろ酔いでこれをグダグダ書いてる私も、変だ。

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