環境

里山の、死。(篆刻:枯)

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この奈良市東部山間でもナラ枯れが拡がっている。縁側から見える向かいの雑木林
でも、枯れ木が目立つ。植林したスギ、ヒノキの山は緑だから、その落差が痛々しい。

ナラ枯れはナラ、カシ、シイなどがカシノナガキクイムシ(カシナガ)の運ぶ病原菌により
次々に枯れること。このブログで「楢が枯れる。」と書いたのは2年前、春日原始林で
被害が確認されて県と市が対策に乗り出した頃なのだが。去年は生駒市でナラ枯れに
関連するとみられる危険なキノコ・カエンタケも発生し、いま京都の県境に近いここまで
北上、拡大した。対策は成功していないし、後手に回っているのは明らかなのだが。
対策といっても薬剤の注入・塗布、枯れ死木の伐採処理などで対症療法だし、肝心の
原因は分からない。里山林を薪炭にしなくなったのでカシナガの好む大径木が増えた
という説もあるし、カモシカしか行かない山地でもナラ枯れはあると論争が続いている。

この25軒ほどの町内で薪で風呂を焚く家は1軒だけ。それも里山林のナラ、クヌギなど
ではなくスギ、ヒノキの植林山の間伐材を使っている。植林山を間伐しているのはマシな
方で、放置した山がほとんどではないか。実に残念なことだが、里山などはとっくの昔に
死んでいる。向かいの山にナラ枯れがある、目の前の棚田の中にも耕作放棄した草むら
がある。それがあるがままの姿だと思わなければ仕方ない。すごく残念ではあるけれど。

 

コメント(2)

死…という言葉はまだカットアウト的なサバサバ感も感じられないではないが、
枯…の文字は、じわじわと命を削られていくような遣る瀬ない残酷感を想起しますネ。

京都の東山では対策が成功し、大径木が皆枯れたことで
ナラ枯れが収束したそうですが、
そういう例は稀有ですし、狭いエリアの話です。
自然木の山はナラ枯れくらいでは死なないと思いますが、
いわゆる里山は50年以上前に無くなっていると思います。
いま世間で言われる「里山」は、幻想、イメージです。
残念なこと、ですが。

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