2018年12月

襖を、張る。(篆刻:張)

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これを襖(ふすま)と言っていいものか、どうか。居間の襖4枚は建付けがゆがんで
いたので、家具屋の友人にベニヤで作ってもらったもの。しかも大和間で幅が広い
から、薄いグリーンの布を張って、黒い縁をつけている。その布が湿気の多い日は
ブヨブヨになるし、何よりタバコで茶色になって見苦しい。何とかしなきゃと思ううちに、
壁に壁紙でなく和紙を張ったのを見ることがあって、それに決めたが。紙はどうする?

名古屋の「紙の温度」という店は種類が多いと教えてもらい、近鉄で行って往復7時間
かかったが、タイ製の手漉きで幅96センチ、いい厚みのものがあった。さて、張り方は。
ネットで調べたら、ブログやYouTubeにあるある。それぞれ少しずつ違うので迷うことも
あったが失敗したって張り直せばいい。それなりの道具もホームセンターで揃えられた。

先の3連休で、決行。まず、布をはがしボンドのザラザラを取る。周囲に幅6センチの
紙を貼る廻りベタ。その少し内側に全面に糊をつけた下張り。それがすっかり乾いたら
上張りだが、これは紙に霧を吹いて、周囲だけに糊をつける袋張り。湿気で伸び縮して
くれる。結局、2日半で完成。紙が濡れているうちに、はみ出た周囲を切れば楽だったの
にとか、いくつか反省もあるし、シワもあるけれど、その達成感といったら尋常じゃない。
白い和紙の清浄感がたまらない。きっと、いい正月になる。だけどタバコは吸いますよ。

雪餅草の奇跡。(篆刻?:餅)

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少し前の話だが、餅をつく季節だから、まァいいかと、雪餅草の話。ユキモチソウは
仏炎苞と呼ばれるラッパかお姫様の襟のような花を咲かせるけれど、その中心は
2センチほどの真っ白なお餅そっくり。それが今年二つも咲いてよろこんだが。秋に
大きな実がなって驚いた。緑、黄色、オレンジ、赤の粒が密集して、なんとも美しい。

いただいた球根を植えて根付いて咲いたから、難しくもなかったが、ネットで調べると、
相当ややこしい植物らしい。半日陰で、雨風に弱いくせに乾燥を嫌う。分球しないので
種で増えるが、その種は赤い果肉に覆われている。果肉には発芽抑制物質があって、
しかも皮膚がかゆくなる毒があり剥くときは手袋がいる。その種ができるのは、もっと
ややこしい。小さなハエが花の周囲の部屋に閉じ込められる。雄花ではこの部屋に
雄しべから出た花粉が溜まっていて、花粉まみれのハエは穴から脱出するが、雌花
には穴がなく、出られず死ぬ。この中に雄花で花粉をつけて脱出したハエがいる時に
だけ受粉が成立するのだという。しかも、雌雄異株だが、苗ではどちらでもなく、少し
育つと雄株に、充実すると雌株に性転換するらしい。こんなにも複雑な条件をクリア
して、実がなったことは奇跡と言っていいだろう。こんな貴重な実だけど、カミサンが
絵の教室で欲しいという人にあげてしまった。雪餅が行き持ちになった、というお話。

 

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