日記

椿の、フォトブック。(篆刻:椿)

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我が百野草(ものぐさ)荘には、椿が130本ほど植えてある。最初の30本は、亡く
なった息子の慰霊のため。後の100本は空き家に置き去りにされた鉢を引き取って
地植えしたもの。半分は名前が判らないが、残りは名のある椿で、それぞれが姿と
色で楽しませてくれる。しかし、それが同時には咲かないのが、残念と言えば残念。

年末にカミサンの友人から手編みのベストを2着もいただいた。お礼は要らないとの
ことだが、強いて言えば椿の写真を何枚かとのこと。ただ写真をプリントするというのも
味気ないから、これを機に椿のフォトブックを作ることにした。ネットでみると、いろいろ
あるのだが、ビスタプリントが良さそうで、試しに編集してみた。あらかじめ名前が判る
60点を選んで24ページに挿入する。写真のそばに名前を入れるのに細かな調節が
出来ないのが難だったが、プロのデザイナーじゃないんだからと居直ればいいので。
表紙、裏表紙、背表紙を決めて、プレビューすれば、我ながら惚れぼれする椿図鑑が
出来上がった。そのまま入稿して、1週間で届いた。厚いハードカバーで紙もしっかり、
60の椿が一堂に競い咲く。ベストをくれたHさん、空き家から椿の300鉢を運んで
くれたKさんに、それぞれ1冊を差し上げる。花のブログ、フェイスブックで紹介したら、
数人から欲しいという反響もあった。次は「草」と「木」で、百野草荘の3部作にしたい。

※フォトブックの写真は、こちらで。

ガラスを割ったのは、誰だ? (篆刻:誰)

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この月曜の朝、ガレージにあった車のリアウインドウが、また割れていた。金ヅチの
ようなもの叩いたらしき割れ方で、去年に続いて2回目だから、駐在所に電話して
来てもらい、被害届も書いた。近所で恨みを買うことは無いのかなどと聞かれたが、
ある訳がない。去年はホンダに持ち込んだけれど、代車がすぐに用意できないとか、
外注で時間がかかるとかだったから、車のガラス専門店に電話した。代車はあるし、
翌朝には出来上がるというので、すぐに持ち込んだ。そこの社長が言うのには・・・

「この季節は草刈機で石を飛ばしてガラスを割ることが多い。シルバー人材センターで
草刈りに行き、自分のばかりか先方のに石を当てる事故が増える時期です」 「ん・・・ 
そういえば、昨日の午後、ガレージ回りの草刈りをした」 「それなら草刈機でという
可能性が高い。ガラスが割れるとポンと音がするけれど、草刈機の音より小さいから
気がつかない」 それにしても、2年続けて、と半信半疑で代車に乗って帰ったのだが。

去年のダイアリーを見て驚いた。前日にガレージ回りの草刈りをしているではないか。
しかも割れたガラスに気づいたのは翌朝。こうなると、2年続けて、同じ失敗をしたのだ
と思わざるをえない。そうだとしたら、草刈機のあんなに薄い刃で小さな石を飛ばして
車のリアウインドウに2回で2発命中させるなど名人芸だ! なんて言ってる場合か?

iPhoneで、「デビュー主人」。(篆刻:主人)

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ガラケーで不自由はなかったけれど、カミサンのらくらくフォンの電池がすぐ減るので
機種を見直した。ガラケーの新機種はスマホより高くつく。二人でスマホに乗換える
とお得。自宅の光ケーブルはKCNだが、固定電話はソフトバンクなので、スマホも
ソフトバンクにするとドコモよりずっとお得。店独自のキャッシュバックもあったので、
私のiPhoneSEとカミサンのシンプルスマホ3の両方とも端末代金はゼロで済んだ。

デビュー夫人になったカミサンは翌日から知り合いに電話やメールをしていたのだが、
私の方は設定ごとにアドレスもパスワードも違って訳が判らない。メールとメッセージは
どう違うのか。手引き書を買い、ショップで1時間ほど基本を教えてもらって、何とか
概要は判り、やっと主な設定も出来た。さて、次はカメラを使ってみると。シャッターで
半押しのクセがついているので、5枚、10枚の連写になってしまう。パソコンに写真を
取りこむのもiTunesだとか、いやUSBでいいとか・・・ そんな時に花の会でiPhoneの
カメラを使いこなす方がいて、指でピントや露出まで簡単にコントロールできることを
教えてもらって、驚愕した。接写でピントが合いにくいコンパクトデジカメはもう要らない。

だが、いくらiPhoneがすごくても、メールやインターネットはパソコンでやる。いつでも
スマホを近くに置いてスマホ中心に生きるのは嫌。主人は私、「デビュー主人」なのだ。

「この世界の片隅に」を観て。(篆刻:隅)

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クラウドファンディングでは森善之さんの『JAPAN GRAPH』で協力したが、この
映画もそれで完成できたのは、その可能性がまだまだ拡がりそうで素晴らしい。

広島の絵が上手なすずは周りから少しトロいと思われるような子。青年に見初め
られて昭和19年に呉に嫁ぎ、食糧難には雑草を摘んだり、竹槍訓練に参加したり
ごく普通の主婦として生きるのだが。空襲の後、不発弾を装った時限爆弾が爆発、
手を引いていた小姑の娘は亡くなり、すずも右手を失う。小姑に責められ、妹から
広島に帰ることを誘われるが、8月6日の朝、小姑はすずと和解して、すずも呉に
残ることにする。その直後、原子爆弾の閃光と衝撃が響いて、きのこ雲を目撃する。
翌年1月、廃墟になった広島ですずはこの世界の片隅で自分を見つけ愛してくれた
夫に感謝し、戦災孤児の少女を連れて、呉に戻る、というのがあらすじ。戦火の中、
悲劇はいくつもあるのだが、軍港を描いていたすずをスパイ扱いした憲兵以外悪人は
出てこないし、すべての人々が淡々とあたたかく描かれているので、声高に反戦を
謳っていないのに、巨大な悪と不幸である戦争のいまわしさが浮かび上がってくる。

いちばん感動的だったのは、エンドロールの最後にクラウドファンディングで寄付
した人々の名が延々と出るのだが、それが終わるまで誰も席を立たなかったことだ。

古稀と「知好楽」。(篆刻:知好楽)

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古稀などまだ他人事と考えていたから意味も知らなかったが、自分事になったので
作品にすることにした。杜甫の詩「酒債尋常行処有(酒のツケは行く先々に有る)」に
続く「人生七十古来稀」で、その対比が面白い。対の作品は10月28~30日、奈良・
大乗院の三游会でのお楽しみに。70歳の実感などないけれど、周囲の変化はある。

運転免許の更新時に70歳になるので高齢者講習を受けろという。同年代よりやや
優れているようで、ひと安心。健康保険の負担が3割から2割になって、バス代も
ここから奈良まで700円だったのが100円で済む。高齢者として優遇していただき
ながら、小学校4年の盲腸以来病気らしい病気もない。広告の仕事は好きだったし
マクドナルド、P&G、ローソンなどのスタートを担えたのもラッキーだった。65歳の頃
篆刻に軸足を移してからも、ほぼ理想的なHPシステムのおかげもあって、間断なく
篆刻の注文をいただき、一人ひとりのご要望をどう形に出来るか楽しくてしかたない。

篆刻「知好楽」は、論語の「これを知る者は好む者にかなわず、好む者も楽しむ者に
かなわず」による。苦しいこともあったけれど好きだった広告は、不特定多数が相手。
いまはマンツーマンの篆刻で、出来上がりへの反応がダイレクトにいただける。だから
ますます頑張れる。知より好、好より楽が実感できる、きょう70歳の私は幸せ者だ。

ガラス、割られる。(篆刻:割)

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こんな話を書くのは気が進まないのだけれど、田舎では滅多にない事件簿として。

先週月曜の朝9時すぎ、ダンダンの点滴に行こうとガレージに行ったら、フィットの
後ろのガラスがハガキ2枚分ほど割れて、穴が開いていた。投げられた石はないし、
車内の物も盗られた形跡がない。病院の途中にホンダの店があるので、写真を撮って
からヒビ割れたガラスを始末し、残ったガラスが落ちないよう四隅にテープを貼って
ホンダまで行った。修理は3日ほどかかるし、急で代車がなかったが、猫がガンで
点滴に行きたいと言ったら、無理にやり繰りしてN-BOXのカスタムを貸してくれた。

帰る途中に駐在所があるが不在だったので家に着いてから110番した。「車を修理に
出したのなら駐在が非番明けの水曜に行く」と言われ、「そんな悠長な」とも思ったが
仕方ない。やって来た駐在に状況を話し、写真も見せたが、「故意に何かで割られたの
だろう」との見立てだった。「近所で何かトラブルは・・・」とも聞かれたが、とんでもない。
被害届を出しても、犯人が捕まる保証などゼロに近いから、上申書という形で警察の
記録に残すだけにした。「害」は取っ手のある大きな針で祝祷の器を刺し、その能力を
害すること。「割」は害に刀をそえて、物を割ること。ツバメのアライグマ被害、ダンダンの
ガン、ガラスと6月は散々な月だった。7月、ダンダンはいつまで頑張ってくれるだろうか。

運気、好転。(篆刻:円転)

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暮れから正月にかけて、電気製品のそれも回転するものが続けて壊れはじめた。
まず洗濯機。ホームベーカリー、そしてCDラジカセ。洗濯機は逗子で買ったもので
10年以上経っているから、とっくに寿命なのだが。乾燥用のフタが外れて、それでも
ガタゴトうるさいながらも洗濯と脱水は曲がりなりにやっていたけれど、とうとう脱水が
出来なくなった。カミサンと電器屋に行って注文し、ついでにCDラジカセも買った。

翌日、洗濯機は2時から4時に配達の電話があったが、2時きっかりに来てくれて、
排水口のゴミ掃除までしてくれて設置が完了。早速洗濯してみたら、音が静か過ぎて
終わったのが分らないくらい。ホームベーカリーは中の羽根が動かくなったのだが、
有料で延長保証をしていたので引き取りにきてくれて、洗濯機の翌日に直ってきた。

こうして一気に3つが立て続けに円満解決して快適になったのだが。それにはちゃんと
訳がある。洗濯機を買ったのが3日の節分の日。届いたのが4日の立春。その立春の
朝に、私は「立春大吉」のお札を新調して玄関に貼っている。お札は立春大吉の後に
「日急(口ヘン)急如律令」とある正式なもの。ただちにそうせよという厳しい命令的
呪文だから、さすがに霊験あらたか、効果抜群だった(としか考えられない)。ちなみに
篆刻の「円転」は物事にこだわらないこと、その様子。いっぺんに丸ァるい春が来た!

蛇の目さん、助かりました。(篆刻:端)

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夜はもう15℃以下に下がるので、掘りコタツの布団だけを掛けている。この布団は
コタツが大和間の畳一枚分なので長さ3.2、幅2.4メートルと大きい。このカバーを
カミサンが縫い終わり、次の暖簾にとりかかった時、ミシンのコントローラの差し込み
プラグの先端、プラスチック部分が粉々になった。一部は熱で溶けている。あんまり
酷使したからだろうが、他は何ともないのでメーカーのブラザーに問い合わせたら。

「もう部品がありません」のひと言で片づけられた。嫁入り道具で持ってきた足踏みの
ミシンだから本体は骨董品並みだが、モーターとコントローラを付けて機嫌よく働き
続けてくれたもの。新品に替えるのも忍びない。そこで、粉々のプラスチックを見れば、
JANOMEの文字がある。コントローラは蛇の目ミシン製だったのだ。そこでメールで
品番を伝えると、電話をくれて「あります、送ります」の返事。これで一件落着だったが。

さて、郵送されたコントローラのコードをモーターに差し込もうとしたら、プラグの穴が
丸い。モーターの方は平ら。品番は同じなのにと電話すれば「途中で端子が平らから
丸に変わったのに、確認せず済みません。すぐ送り直します。返送用の封筒も同封
しますので」と誠実に対応してくれた。もう、これで安心。篆刻の「端」は、金文で雨乞い
する巫女の姿だが、ミシンのコードの3本端子にも見える。だから篆書体は面白い。

不常識『篆刻講座』 4:四角四面を、跳び出して。

2014820114413.gif「クウ、ネル、アソブ(45×45、15×15ミリ)」
篆刻では「方寸の世界に遊ぶ」という言葉があります。実際に彫るのは一寸(約3センチ)四方の小さな石だとしても、そこを自分の世界、いやおのれの宇宙と見立てて大いに遊ぶべし、ということ。要するに小さく固まらず、縦横無尽、天衣無縫にやろうじゃないか、ですね。

以前の三游会で、若い女性から「好きな言葉は、食う・寝る・遊ぶなんですけど、篆刻にしてくれませんか」というお話があった。面白いですね、やってみましょう、とお受けして、さ~てと考えた。漢字の「食・寝・遊」も無いことはないが、娯楽系サークルのモットーみたい。ならばカタカナで、となるのだが、そこから先の工夫が欲しい。

いま思えば、遊ぶ→ゲーム→ジグソーパズルと連想したんでしょうね。右からクウ、ネル、アソブを並べて、それが読める範囲の場所に、ジグソーのピースふたつがはまるようにした。ふたつのピースは別の石で彫ったから、押すときに離したり近づけたりできる。カタカナの太さに強弱をつけたのは、同じ太さにすると線が単純化されて読みにくいから。

わざわざ読みにくくしておきながら、それでも読みやすさに配慮するのだから、ややこしいけれど。これぞ、遊びの楽しさです。私は篆刻で言葉を彫って暮らしを彩るアートにしたいけれど、アートこそココロとアタマの遊びです。今日、私は70ちょっと手前の誕生日ですが、ホントに人生は「クウ・ネル・アソブ」がよろしいようで。

 

祈る、暦。(篆刻:祈)

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瀬戸内寂聴さんの日めくり暦が終わった。あの高い声は苦手なのだが、遊が
亡くなった後はカミサンが説教CDで慰められたり勇気づけられたりした。その
日めくり暦が届いて、毎日説教くさいのは嫌だと思ったが、日々読み慣れてきて、
中から篆刻にしたい言葉をいろいろいただいた。例えば弘法大師空海の「心が
暗ければ悉(ことごと)く禍(わざわい)となり、眼(まなこ)が明るければ皆宝と
なる」や「円転(まるく回ること。転がること。とどこおったり、ぎくしゃくしないで、
滑らかに動くこと。」など心の在り方を学ぶことができた。ありがとうございました。

さて今年の日めくり暦は奈良・薬師寺の大谷鉄奘師のもの。お風呂でも読める
防水紙製だが、定位置のトイレに掛けた。元日は「一歩、一歩」、2日は「心の
姿勢が、あなたの姿勢」と、優しい言葉が毎日続く。その筆文字は高田好胤師
ゆずりの朴訥なものなのだが、年ごとに上手になってしまうのは、いささか残念。

はてさて、こんな日めくり暦を「楽篆堂の篆刻・ベスト31」を厳選してつくりたい
誘惑にかられている。どの篆刻にしようか。篆刻の説明は筆ペン文字か、PCの
明朝体か。印刷するなら何部にしようかなどなど秋ごろまで考えながら楽しもう。
注文篆刻のお礼に添えたり出来たら、もっと楽しいだろうな。ああ愉しみ楽しみ!

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