身体

ムカデ、憎し。(篆刻:百足)

20176715622.jpg
数年前、インド人がこの田舎家に来たとき、しきりに家の中にヘビが入ってこないかと
心配していた。片言で「ヘビは入って来ない」と言えたが、「ムカデは家にも来る」とは
英語が判らないので言わなかった。いまになって調べてみたら“centipede”だそうだ。

先月21日の夕方、少し草を刈っておこうと思い作業着を着て、ムカデが入っていてはと
念入りに長靴を叩き、軍手に右手を入れたらチクッときた。手を抜いたら10センチもある
ムカデが土間に落ちて、とっさに踏んで殺したのだが。見るみるうちに人差し指が腫れて
きた。ステロイド軟膏を塗ったが、指はズキズキ痛いし、手の甲から手首の下まで腫れ
てきた。眠れないほどではなかったが微熱もあるので、朝病院に行った。ムカデの毒消し
がある訳もないので、結局はステロイドの内服薬と軟膏だけ。翌々日の再診では水ぶくれ
の水を抜いただけ。それから1週間後には腫れも引いたので薬は要らないでしょうで終了。

マムシの毒には血清があるのに、ムカデはステロイド一本やりの対症療法。ムカデをゴマ油
に漬けたムカデ油がステロイド軟膏より効いたと話したが「気のせいでしょう、内服薬も飲ん
でいるから」と聞く耳を持たない。医者の頑固さを非難しても仕方ないから、こっちがムカデに
刺されないように気をつけるしかない。ムカデ、マムシ、毒毛虫と怖いものには事欠かないが
なお余りある自然の恵みをいただいているのだから、ありがたいと思わなければ罰が当たる。

余命、2~3年。(篆刻:メ)

2017221174222.jpg
長く使っていたメガネがどうも見づらい。草刈りで傷もついたので、メガネのMで
検眼して新しいレンズに替えたのだが。夜、信号の緑が四方ににじんで花びらの
ように見えた。外の信号も見ながら再検眼してレンズを替えてもらったが、信号は
三角ににじむ。新聞の文字にも濃淡がある。Mはメガネだけの問題ではないので
眼科で検診をという。眼科は「白内障(水晶体が白濁)になっているから2、3年後
に手術が必要だが、メガネレンズ自体は問題ない。眼球とレンズのズレなどでは」
と差し戻しの判断だった。その足でMに行って結果を伝え、さらに検討してもらった。

対応してくれた店員も、夜の信号のにじみに苦しんでいて、あれこれ試行している
という。夜の信号だけにこだわって矯正すると日常に支障がでるというので、多少の
にじみは我慢することにした。もうひとつの新聞の文字は最適距離が35cmと近すぎ
ていたので40cmに変えたら濃淡も消えた。メガネはそれで一件落着せざるをえない。

篆刻では100分の何ミリかの違いでも印象が変わるから、近々両用のメガネに加えて
2.5倍のヘッドルーペを使う。しかも注文篆刻を年に150個、展示会の作品約30個も
あるから、加齢と酷使のダブルダメージ。篆刻は片仮名のメだが、あと2~3年でメの
短い線はどんどん伸びて、ついには×になる。余メー2~3年というお粗末な一席です。

腹筋で、背筋を。(篆刻:筋)

20161113161933.jpg
正確には「腹筋運動で背筋を痛めた」だが。三游会のあと、額縁などを別の部屋に
移動した。階段の上に押し上げてから片付けたときに、夏の剪定で痛めた左上腕の
筋が伸びたらしい。それと前後して腹筋運動を始めた。三游会で会った友人たちが
「元気そうだね」と言ってくれるので、「ここが特に元気!」と出てきたお腹をなでた
けれど、笑っている場合ではない。やるのは朝がいいと聞いたので、朝のお経の後、
重いサイドボードの下に足先を入れて、上半身を挙げる運動をするのだが、最初は
背筋が痛くて、10回がやっと。最近は15回まで出来て、背筋も痛くないのだけれど。

寝ていても左上腕が痛くて目が覚めて、アイシングでやっと寝つけることもあるので
整骨院に行った。荷物を押し上げたことと腹筋運動を話すと腹筋の方法を聞かれた。
答えは「その方法では背筋を傷めます。壁に膝を曲げて足を押しつけながら上体を
起せば腹筋だけに負荷がかかる。」 やってみると確かにそうだ。「あと、座るときに
右足に重心をかけるように」という。三游会で後回しになっていた注文篆刻を急いで
彫っているのだが、なるほど主に右腕を使うと左下半身に重心がかかる。それも
体のゆがみの原因になり、左の背中や肩の筋に負担をかけていることになるのだ。

さァ、正しい腹筋運動が判った。お腹がへこんで腹筋が割れる日も遠くない、かな?

真冬のダニ。(篆刻:大丈夫)

20169411236.jpg
まさか真冬にダニがいるとは思わなかったが。去年の12月、剪定したサザンカを
片付けて燃やした夜。風呂で体を洗ったとき、右のくるぶしの少し上で小指の爪の
半分ほどの肉がめくれていた。枝が当たった傷でも痛くないことはある。つまんだら
すぐ剥がれたが、それは血を吸って大きくなったダニだった。真冬の外の仕事だから
ズボン下をはいて、靴下も厚めだったが、どうしてもぐり込んだものか。ティッシュで
くるんで、翌日見れば、まだ生きているから、一応写真を撮ってから殺したのだが。

それから、もう8ヶ月以上。その部分がときどき痒くなる。患部をよけて、周囲を掻く
のだが、だんだん10円玉大になり、500円玉大へと大きくなった。最近は液が浸み
出してベタついたり、それが乾いてパリパリになったりする。9月に入ってもそんな
状態なので、いよいよ皮膚科に行った。先生は「そのダニが翌日も生きていたなら
口が体には残らなかったはず。無理に取ると口の一部が体内に残って、ダニも死ぬ。
患部を見るかぎりは単に湿疹が悪化しただけのようなので、塗り薬で治そう。皮膚が
正常になったら改めて検査する」という。処方されたステロイドは市販のものより少し
強いようで、塗って絆創膏を貼ったら、痒みもなく、皮膚も回復しつつある。大丈夫か
とも思うのだけれど、8ヶ月も痒みが続いたのは尋常ではない。やはりダニ恐るべし。

草に泣く。(写真:百野草荘看板)

2016511173338.jpg
先日の奈良シニア大学の講演で、雑草だらけの百野草(ものぐさ)荘に住んでいると
自己紹介した。日本のレタリングの先達である佐藤敬之輔氏が行き詰ってイギリスを
旅したが得るものが無く帰国、家のそばのススキの葉を見て求めていたものを発見
した逸話を紹介し、私の篆刻も植物の巧まざる姿に影響を受けているという話をした。

そうではあるが、雑草がまだ伸びきらない椿を超えるほどになったら刈らない訳にも
いかない。4月の上旬に、敷地の脇の農業用水のU字溝回りを刈ったのだが1ヶ月
たてば溝にかぶさるように草が伸びる。U字溝に金網をはった枠を置いて流れる草を
止める。それをカミサンに手伝ってもらい、溝から上げる。溝際が終われば、市道への
斜面を刈る。それで午前は終了して、ビール、昼飯、昼寝が休日のルーティーンだが。
寝覚めに刈った草の片付けを済ませ、縁側でコーヒーを飲んだら、目の前で伸び放題
のスギナが気になった。都忘れ、十二単、昼咲月見草、河原撫子、蛇の髭など、文字
通り草の根をかき分けてスギナを抜いたら6時を過ぎていた。それが8日、日曜のこと。

月曜から連休で遅れた篆刻を彫りだしたのだが歯茎が腫れて痛い。火曜もまだ腫れが
引かないので歯医者に行こうとしたら休み。無理して彫ったけれど3つとも気に入らず
彫り直しをした。草刈もほどほどに、もう無理できない歳なのだと歯の根で思い知った。

BPPV(回転性めまい)、予防法。(篆刻:耳)

20151116171950.jpg
昨日は名古屋からK夫妻が篆刻教室に来る日だったが。朝起きたら、ぐるぐる目が
回った。去年夏のBPPV(良性発作性頭位めまい症)の再発だが1分ほどで収まる。
ふたりは2、3文字のデザインも出来、彫りも心配ないので、キャンセルにしなかった。
が、その後2度もめまいがしたので、ベッドで横になった。着いたKさんは「自分にも
経験があるのでつらさが分かる、この機会に飛鳥に行ってみる」と言ってくれた、らしい。

夕方少し楽になったので、Kさんにお詫びのメールを入れ、改めてネットで調べてみた。
原因は内耳にある耳石が剥がれて、同じ内耳の三半規管に入り、頭を動かす時刺激に
なるという。枕が低く、寝返りが少ないと、耳石の粉がかたまりやすくなるとあり驚いた。
私はS字であるべき頸椎が逆C字なので、低い枕ふたつの間に頭を置いて、枕無しの
状態で寝る。両側の枕は寝返りをうつ時のためだが、右向きで寝ることが多い。これでは
耳石を溜めているようなものだったのだ。耳石の浮遊物を戻すエプリー法もあるらしいが、
NHKの「ためしてガッテン」で紹介された予防法があったので、昨晩と今朝やってみた。

枕を高くして、首を上、右、上、左に10秒ずつ向ける。これを寝る前と起きた時10セット
だから簡単。きょうは運転して猫の予防注射に行けたし、Kさんからは「おかげで飛鳥の
小旅行を楽しめました」とメールをもらった。2文字のデザインができたら送ってください。

知能は、まだまだ結晶する。(篆刻:結)

201510117613.jpg
吉田脩二先生は『ヒトとサルのあいだ 精神(こころ)はいつ生まれたのか』(文芸
春秋)で人の未来へ大きな希望を与えてくれた。私の病気にも最適な薬を処方
してくださり治ることができた大恩人だが、現在は著作と絵画(とゴルフ)で充実の
日々を送られている。毎秋、大阪で絵の個展をされるので先日もお会いできた。

今年は桜島、八ヶ岳、御嶽山など山の絵の集大成で、おおらかな姿と自由闊達な
色でまた元気をいただいたのだが。絵は歳をとっても上手くなれる、という話から
「流動性知能と結晶性知能」に話が及んだ。流動(性)知(能)は計算力、暗記力、
集中力など受験に反映されるような知能で18~25歳くらいがピーク。結晶知は知識、
知恵、判断力など経験で蓄積し磨かれるので、年齢とともに伸びて60代頃がピーク
だが下降は流動知よりずっと緩やか。脳細胞の数は加齢によって減るが結晶知が
伸びるほど細胞の分枝が増え、連動して動き出す。しかもこのネットワークはやる気、
面白さを感じてドーパミンが増えるほどつながりやすく、脳のどこかが阻害されても
バイパスルートができやすい認知的予備能になるという。もちろん結晶知はただ漫然
と歳を重ねるだけでは伸びない。仕事でも遊びでも構わない、やる気や快感をもって
取り組めるものがいい。吉田先生には絵が、私には篆刻がある。あなたは何だろう。

気功を習うべきか。(篆刻:気)

201591152547.jpg
新聞広告で『気功治療』(日本AST協会)が目にとまった。気功など忘れていたが、
アマゾンで取寄せてみた。手当という言葉があるから、人は誰でも手などから気を
出せるのだが、私は普通の人より少し強く出せるらしい。体調や気力によって波が
あるが、霊能者という人と手を合わせて「あなたの方が強い」と言われたこともある。

表紙には「手から出る気が血液と骨と細胞を生かす」、「難病をも直すAST気功医術」
とある。現代医学と気功を併せた治療法なので、服薬などの医療と並行することでき、
ガンや狭心症にも効いて、黄色ブドウ球菌さえ消滅させるという。2003年には文科省
から研究費がおり、文科省認定の学会で多くの大学から成果が報告されているという。

誰でも病人の患部に長く手を置けば必ず多少は病気が治るけれど、病人のマイナス
の気が移動するから自己流で真似してはいけない。伝授によって修得すべきだという。
「年齢・性別・経験・知識をいっさい問わず誰にでもできる。最短2年でクリニック開業
レベルを修得できます。研修はわずかに月1回ずつ、今すぐ始められる気功」とある
のだが。この歳になって人の病気の治療など幸不幸に深く関わるなんて荷が重すぎる。

ちなみに「気」の旧字「氣」は食ヘンと氣で米や粟などを贈ること。篆刻を彫る手から石に
気を送りつつ、それを持つ人に幸多かれと願う。それで充分ではないか、と思うのだ。

 

少食のすすめ。(篆刻:知足)

2015423173334.jpg
出野正さんは奥さんの張莉さんと「倭」と「倭人」についての研究をされ、三游会でも
その論文をいただいたのだが古文献の難しい内容なので今後ゆっくりと読ませていた
だくとして、一緒にお持ちいただいた「少食について」をここで紹介させていただこう。

アメリカの国立老化研究所が回虫から猿まで動物実験をして「カロリーの摂取を抑える
と長生きする」との結論を出した。一日おきに好きなだけ食べ、翌日断食したマウスは
健康で寿命も長く、老化による脳の損傷も少ないという。理由はサーチュイン遺伝子で
延命長寿遺伝子とも呼ばれる。空腹時に体内の細胞の遺伝子をスキャンして壊れたり
傷ついた遺伝子を修復する。だがこの長寿と健康を支える遺伝子は飢餓でしか発現
しない。だから飢餓状態に近い国ほど国民の体の機能が活性化して、子供がたくさん
生まれてしまう。たしかに日本でも団塊の世代は食糧不足の時代に生まれた人々だ。

逆に飽食では免疫力が低下する。特に炭水化物のでんぷんや糖質は体を老化させ命を
縮める。精白ご飯4杯は角砂糖55個にも相当するから、ご飯は一日1杯まで、食パンは
1切れまでだそうだ。出野さんはかなり厳しい食生活を実践されているが、さて私は。朝は
食パン1枚、昼は麺類、夜はご飯1杯。近所から野菜や根菜をいただくことが多いから
食物繊維も充分。食事は長寿パターンだけれど、タバコを喫っているから帳消しですね。

枕は、ふたつ。(篆刻:枕)

20141017121449.jpg
数年前、重い椅子を抱えたまま階段から仰向けに落ちたのだが、首が梁に当たって
前歯が欠けただけですんだ。場所が場所なので、病院で脳のCTと首のレントゲンを
撮った。脳も首も損傷はなかったが、S字になっているべき頸椎が逆Cになっている
から、枕をしないで寝た方がいいと言う。医者の言うことには素直に従う人間だから
そうしたのだが、首の座りが悪いし、寝返りをうつと肩と頭の差が大きくて具合が悪い。

結局低い枕にしたが、最近朝起きてからごく軽い目まいがあって、午前中は少し不快
感が残っている。それがここ3日まったくなくなったし、かえって爽快なほど。その訳は
たまたま見たテレビのおかげ。ある医者が枕ふたつで寝ているというのだが、枕ふたつ
を重ねて高くするのではなく、ふたつの枕は頭を両側からはさむため。つまり、実際は
枕なしで寝て、ふたつの枕は寝返りしたときのため。これぞ、私にぴったりと早速に
試したのが大正解だった。3日続けて寝覚めが爽快なので、ここでお勧めする次第。

医者はスマホで下ばかり向いている現代人にと言っていたが。スマホに無縁の私も
下を向く仕事を長く続けているから、枕を高くするのは安心ではなく不健康の元になる。
「枕」の右側のインは、人が枕をした形。木ヘンがつくと枕をすることで、音読みはチン。
枕ふたつの健康法だからチンチン健康法と呼べばと思ったけれど、どう? ダメ?

 

ページ上部へ