O.E.さんからは、15ミリ角の白文「和生」と別に、
自然石の朱文で「おおらかに」というご依頼でした。
「和」は標識を付けた軍門の前に誓いの言葉を入れた器「サイ」を置いて行う和議のこと。
謡の「八嶋」の柄がぴったりで、よろこんだのですが、
お送りした後、どうも篆刻それ自体に納得がいかず、
O.E.さんのお許しを得て、恥をしのんで再刻させていただきました。
茨木さんからは、「橡(とち)の實を熊に残して拾ひけり」という句とともに
「再刻に作家魂をまざと感じました」とのお葉書きをいただき、
穴があったら入りたいほど赤面、恐縮しました。
せっかくのお礼の篆刻でしたのに。今後、このような失礼の無いよう、肝に銘じます。