花に、微笑む。(篆刻:拈華微笑) 「ハスが咲いてる!」というカミサンの声で、はね起きた。群青の空の下、 逆光の中で、ハスは咲いていた。いま、いとけない小魚を掌ですくい上げたような、 やさしい開き加減。花びらの縁は、淡い桃色で、花芯にむかって白く消えていく…続きを読む