2009年08月

健康って、何だ。(篆刻:健)

かつて健康ブームの加熱を横目に、「健康のためなら死んでもいい」と不謹慎な 言葉を思いついて笑ったりしたが。市役所から「特定健康診査受診」という 通知が来た。通称メタボ検診。保険でかなり安い人間ドックが受けられたのに、 医…

是、またはイエス。(篆刻:是)

小学生の頃は、毎年8月20日になるとイヤな感じがした。誕生日だからといって、 誰かがケーキを買って祝ってくれる訳でもない。何より、夏休みがあと10日しかない、 という区切りのいい事実に暗たんとなった。当然のことに、宿題だ…

志村喬の、眼。(篆刻:眼)

黒沢明の映画では、水が重要な役をする。『羅生門』では雨、『七人の侍』では 農村を囲む掘割。『生きる』では、集落のそばの泥水に苦しむ住民たちが、 市民課へ陳情する。その課長を演じたのが志村喬だった。(係長は藤原釜足)  ミ…

お湯、ぬるま湯、水。(篆刻:水)

前回のP&Gの洗剤というのは、「全温度チアー」という妙な商品名だった。 もう30年以上前のことで、すでに市場から消えているから書かせてもらうが。 「オール・テンパラチャー」の直訳で、「お湯、ぬるま湯、水、どんな…

無言の、釜足さん。(篆刻:無)

かつて伊丹十三が、岸恵子の元夫イヴ・シャンピを駄目監督と決め付けた。 理由は、電話のシーンで映っている受け手が相手の話をなぞるから、だった。 会話以外の手立てを探る苦心を放棄して、最も安易な手法に逃げたのだろう。 私が、…
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