咲いた、咲いた、桜が咲いた。この奈良の山里でも、染井吉野がとうとう咲いた。 前座の河津桜や啓翁桜は散りはじめて、いよいよ真打、染井吉野の出番。 いま、五分から七分咲きで、きょうの強い風雨にゆさゆさと揺らぐ姿も魅惑的だ。 …
2006年04月
蕾みが、ふくらんだ。(篆刻:蕾)
蕾(つぼみ)は、草カンムリに雷。その雷に雨がついたのは、ずっと後のことで、 元の字は「田」が上ひとつ下2つの「ライ」。ライは重なる意味だから、棚田から 生まれた文字のようだ。稲光は何本もの線で、文字も田を稲妻でつなぐ形に…
友がいたが、もういない。(篆刻:友有)
「友有」は、「友あり」。右から、手がふたつ重なる「双」の変形が「友」。 いまでも婚礼などで手を重ねて誓うが、そのようにした者同士のこと。 「有」は、これも手に肉(肉月)があること。で、「友有」は、手が3本並んでいる。 私…
桜見るなら、五分咲きで。(篆刻:華看半開 酒飲微酔)
奈良公園の桜が、やっと咲きだした。氷室神社のしだれ桜は、もう満開らしい。 市内から15キロのこの山里では、もう少し待たなければならない。 ここ数日、春寒が続いて、つぼみがふくらんだまま開かない。 きょうか、あすか、と桜を…