2007年08月

東へ、帰らず。(篆刻:不東)

久しぶりに薬師寺で般若心経の写経をした。この8月15日の終戦記念日に、 家で写経した1巻をまず納めて。それから、お写経道場でカミサンと孫も一緒に 2巻、これでちょうど100巻目。「薬師寺伽藍復興 写経勧進納経集印帳」は …

足るを、知る。(篆刻:知足)

以前、新聞で読んだときは、あまりの貧しさからの苦しまぎれかなと思ったが、 どうもそんな次元のことではないらしい。ブータンという国のGNPならぬGNHは、 グロス・ナショナル・ハピネス。国力を国民の幸福の総量で表す、という…

陽炎と、送り火。(篆刻:遊糸)

あまりの暑さに、そうそう「遊糸(ゆうし)」の篆刻があったと、取り出したのだけれど。 遊糸は陽炎(かげろう)のことで、糸遊(いとゆう)ともいうが、季語としては春。 なるほど、春の急に強くなった陽射しに暖冷の空気の流れから起…

花に、微笑む。(篆刻:拈華微笑)

「ハスが咲いてる!」というカミサンの声で、はね起きた。群青の空の下、 逆光の中で、ハスは咲いていた。いま、いとけない小魚を掌ですくい上げたような、 やさしい開き加減。花びらの縁は、淡い桃色で、花芯にむかって白く消えていく…

運と、不運と。(篆刻:運否天賦)

マツダの車のCMで、若い女性が「人生なんて、そんなもんよね」という風なことを 言うのを聞くたびに、嫌な気分になる。あんた、人生、もう分かっちゃったの、と。 たとえば、米ミネソタ州ミネアポリスの橋の崩落事故。落ちて死んだ人…

泥から、華。(篆刻:華)

生臭い話が続いたから、気分を変えよう。5月の半ばに、ハスの苗を買った。 苗とはいえ、ハスだから20センチほどのレンコンに、小さな葉が2、3枚。 庭の隅に放置していた睡蓮鉢に田んぼの土を入れて植えたのだが、 これがなかなか…

品格と、侠気。(篆刻:侠気)

きのう、「素心」をブログにアップして、さあ昼メシ、と思ったところに、1冊の本が 馬場啓一氏から届いた。こう書房から、この7月10日に発行されたばかりの 著作で、書名は『人間の品格』。まるで、私の「素心」をテレパシーでのぞ…

消えた、素心。(篆刻:素心)

とうとう日本は、こんな国に成り下がってしまったのか。このブログで、政治の話など あまりしたくはないが、これは政治以前の話として。与党の党首が、国政選挙で 歴史的な惨敗をしても、なお「基本の政策は、理解を得られている」と言…
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