絵の封泥から、文字の芸術へ。 篆刻とは「木・石・金などで印を彫ること。その文字に多く篆書体を用いる」ものなのですが、印が生まれてから、いまのように紙に朱の印泥で捺しての実用性、芸術性を獲得するまでには5000年もの長い歴…
言葉
「落款」とは。「落款印」とは。
楽篆堂の篆刻を紹介してくれたNHK奈良の「ならナビ」(1月18日)、その再放送の「ぐるっと関西おひるまえ」(20日)を見たからという篆刻のご注文が落ち着いた頃、またお便りをいただいて「是非、落款を一つ、お願いしたく存じま…
植物名には、漢字併記を。(篆刻:漢)
このHPの花のブログ「百野草荘・花姿風伝」をご覧の方は、花や木の名前が漢字に なっているのをご存知と思うが。一般のカタカナ表記では、名前が持つ意味や由来が 伝わらないからで、中国にも、このブログで日本の花の名を覚えている…
『阿久悠日記を読む』を読む。(篆刻:悠)
『阿久悠日記を読む』は副題で、書名は『不機嫌な作詞家』(三田完著、文芸春秋刊)で、 明治大学の阿久悠記念館保管の26年7ヵ月分の日記から、阿久悠の真実に迫る試みだ。 淡路島の巡査の次男として生まれ、8歳で兄が戦死、14歳…
山茶花は、サンサカだった。(銅印:茶)
昔、女性下着のCMで「素肌にきいてみてほしい。」という訳の分からないナレー ションを書いて、スーパーにも入れようとしたが、漢字は「聞いて」か「聴いて」かと 迷って、国立国語研究所に電話で問合わせた。「日本語は絶えず流動変…
形容詞にも、ご用心。(篆刻:形)
6月5日の毎日新聞に「形容詞にご用心」というコラムがあった。池澤夏樹さんが 20年以上前に原発を見学した時、広報部の文章に「固い」「丈夫な」「がんじょうな」 「厚い」という言葉が並んでいたという。そんな言葉で原発の安全神…
4:四角四面を、跳び出して。
「クウ、ネル、アソブ(45×45、15×15ミリ)」 篆刻では「方寸の世界に遊ぶ」という言葉があります。実際に彫るのは一寸(約3センチ)四方の小さな石だとしても、そこを自分の世界、いやおのれの宇宙…
様って、何様?(篆刻:樣)
今朝、新聞を読みながらテレビをちらちら見ていたら、「様」という漢字は相手によって 使い分けなければいけないという話で、目を皿にした。右の羊の下が水は目下に使い、 目上には永であり、同格には次なのだという。「こういうことは…
三蔵法師の、声。(写真:薬師寺・花展ポスター)
カミサンが主宰する「野の花と遊ぶ 花の会」が、薬師寺玄奘三蔵院で花展を させていただいた。4月6日から13日まで、雨あり風ありの長丁場だったが、 無事に終わることができたのは三蔵法師さまが守ってくださったからだと思う。 …
百人の、心。(書:花押)
「太陽がいっぱい」でアランドロンが他人のサインを壁に投射して練習する 場面を覚えている方は多いだろう。契約などに実印が必要な日本では、 サインするのはカードを使うときぐらいだが。閣議文書の大臣の署名には 花押(かおう)と…