言葉

日本の、言葉。(篆刻:言)

眠いのを我慢してオバマ大統領の就任演説を聞いた。同時通訳が女性で 聞きにくかったが、最後まで聞いてから寝た。朝青龍は早朝まで見ていたそうで、 屋根工事の社長もパレードまで見たらしい。全文をネットと新聞で読んだ。 27歳の…

文字の、災い。(篆刻:文)

たとえば「化」という漢字を見詰めているうちに、それがバラバラに分解して、 ただの線になる。「ああ、化という文字だった」と思い直すまでに時間が かかった経験はないですか。ゲシュタルト(総体)崩壊という心理的な現象。 中島敦…

言葉の、ちから。(篆刻:愛語回天)

「字というやつが混濁の極だ。事物であると同時に影でもあるし、意味定量がない。 経験によってどうにでも変貌する。たえまなく生きてうごめいていてとまることがない。 とめるということもできない。・・・玉虫の甲みたいなものだ。」…

言葉の、こわさ。(篆刻:言霊)

私が酔った勢いで道端の占い師に手を差し出し、生年月日を言うと、答えは 「口の災いに気をつけなさい」だ。これはキャンキャン吠える犬歳だからで、 こんなのに見料を払うのはもったいないが、当っているから仕方ない。 福田総理が辞…

諦めること、投げ出すこと。(篆刻:諦)

般若心経の「羯諦(ぎゃてい)」は、玄奘三蔵があえて訳さず、原音「ガテー」を そのまま音写したという。意味は「取り除く」だが、松原泰道老師は「渡ろうよ」、 中村元博士は「往ける者よ」と訳す。渡る、往く、その先は迷いも執着も…

頼らず、助け合う。(篆刻:不頼互助)

私が昔、はじめてM電器の広告コピーを書いて、まがりなりにも合格になったのは、 形容詞が少ないからだった。抽象的な形容詞の多用は、読む者を混乱させる。 安倍さんが「美しい国」をスローガンにして、広報のプロが補佐官なのにと …

戦わない、言葉。(篆刻:不戦)

朝、仕事場の窓を開けたら、上の道で、「クー、クー」と子猫が甘えるような声。 抜き足指し足で見にいけば、案の定、猿が3匹。少し赤くなりはじめたヤマモモを 下見にきたのか。竹林を駆け登る後ろに、BB弾を10発ほど撃ち込んだ。…

花か、華か。(篆刻:花)

「年々歳々花相似たり」とは、まるでこの季節の枕言葉。花の形は変わらないが、 よく見れば「歳々年々庭同じからず」。まず、今年の我が家の桜は花が少ない。 冬の寒さが足りなかったか、去年調子に乗って、今年はひと休みなのか。 ひ…

日本語に、ご用心。(篆刻:用心)

私の大学の後輩で、作家であり大学教授でもある馬場啓一氏から、 何冊か著書を頂戴していたので、『篆からの、贈りもの。』の本をお送りした。 内容はさておいて「本のタイトルに句読点があるのは珍しい」とのご指摘があった。 そう言…
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