日本語に、ご用心。(篆刻:用心)

用心
私の大学の後輩で、作家であり大学教授でもある馬場啓一氏から、 何冊か著書を頂戴していたので、『篆からの、贈りもの。』の本をお送りした。 内容はさておいて「本のタイトルに句読点があるのは珍しい」とのご指摘があった。 そう言われればそうですね。私の言葉の常識などは、その程度のもの。 たとえば、去年の末、仕事である会社の創立20年誌をまとめたのだけれど。 校正するたびに、同じ語で漢字とかなが混在していたりで、関係諸氏に ご迷惑を掛けた。自分の日本語力についた疑問符を引きずっていたところに、 ジャストシステムがWebで「第二回 全国一斉!日本語テスト」をやっていると知った。 コピーライター歴かれこれ40年近くのこの私が、平均以下だったらどうしようかと、 恐る恐る30問に答えてみたのだが。結果は、「よくできました」の80点。 「あなたの日本語力はなかなかのものです。どの分野もまんべんなく高得点ですが、 自分の使う言葉に対しても、もう少し意識的で、用心深くあったほうがいいでしょう。」 とのご親切な講評。マナーや敬語では満点なのに、不注意、ケアレスミスが多い。 日本語テストというより、よく当たる占いのようで、実に恐れ入ってしまった。 篆刻は「用心」。用は柵の形だが、篆刻も作者同様すき間だらけで、用心が悪い。
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