正月明けの仕事が一段落したので、デスク周りを片付けたら、昔の大丸神戸店の 企画書が出てきた。コンセプトは「新しいのに、懐かしい」。いまだに健在らしい。 レトロな面影が残る旧居留地と、神戸ファッションに代表される斬新の対比…
2007年01月
無は、ゼロじゃない。(篆刻:無)
正月のNHK教育テレビだったと思うのだが、見ず知らず同士が生き方、考え方を 語り合う「一期一会」という、真面目な番組。東京で旅行プランナーを目指して バイトしながら専門学校に通う20歳の男性が、福岡で18歳無職の女性と会…
気力の、出どころ。(篆刻:気力)
戸川幸夫の『高安犬物語』から、もうひとつ『土佐犬物語』という話。 土佐犬は、闘争精神の旺盛な土佐在来の日本犬に、セントバーナードなど 体力と忍耐力のある洋犬を交配したものという。剣道の道場主に育てられたキチは、 父母が横…
犬が消えた、器。(篆刻:器)
話が、神がかりになってきたから、もう少しリアリティのある話に戻します。 「燃」という漢字で、日本には犬を食べる習慣がない、という話をした直後に、 たまたま戸川幸夫の『高安犬物語』を読んだ。その中の1編『熊犬物語』は、 熊…
呼ばれて、パンクした。(篆刻:呼)
シンクロニシティ(共時性)といえば、私の結婚式の前の晩のことだった。 独身最後の夜だからと、大学時代の友人ふたりと銀座の裏で酒を飲んだ。 実に楽しい酒だったが、私はまだほとんど酒が飲めなかったから、したたかに酔った。 友…
共に感じる時が、ある。(篆刻:共)
カメラマンのSさんは、阪神大震災でご両親を失った。 二世帯住宅で、Sさんたちがいる2階が、ご両親がいる1階を押しつぶした。 その後、スタジオで撮影中に、背後に人の気配を感じたが、誰もいない。 そこにお兄さんから電話がかか…
春よ、来い。(篆刻:春)
12年前のきょう、1月17日。夜中に、犬がはじめてベッドに乗ってきた。 午前5時46分、家全体が揺れて、目が覚めた。4人の家族は、無事だった。 すぐつけたテレビも、はじめは被害の大きさをとらえきれてはいなかった。 しかし…
それって、実話?(篆刻:実)
マクドナルドの2006年の売上が4415億円となって、5年ぶりに過去最高を更新。 創業者の藤田田(でん)さんがトップだった時代をしのぐ水準に回復したという。 最近は、もうほとんど行くこともないけれど、「味なことやるマクド…
それは、メラメラと燃えた。(篆刻:燃)
1月8日は、我が村では「とんど(どんど、左義長とも)」の日だった。 小正月(1月15日)の行事だが、以前は成人の日でもあったから、今年は8日。 正月に神を迎えたしめ縄や門松などを燃やして神を送る火の祭りだ。 持ち寄った竹…
新年は、めでたい光で始まった。(篆刻:光)
2007年の3ガ日はのどかに流れ去って、きょうは4日、仕事始めの朝。 曇り空から陽が差した。縁側からの冬景色をスケッチしていたカミサンが叫ぶ。 「見て、太陽がふたつある!」。確かに太陽の右側に、もうひとつの淡い輝き。 よ…