篆刻を始めたのは、1979年だった。 楽篆堂・田中快旺は、いつ、どんなきっかけで「篆刻」を始めたのだろうか。もちろん、楽篆堂とか快旺とかを名乗るのはずっと後のことで、そのころは一介の広告コピーライター・田中安夫だったのだ…
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⑬手力男の、マークを。(画像:手力男)
NPO法人「手力男(タヂカラオ)」の設立準備委員会を立ち上げてすぐ、マークを 思いついた。怪力の神様・天手力男命(アメノタヂカラオノミコト)にちなんで、丸の 中に力こぶを3つ巴にして、手力男3文字を上から時計逆回りに入れ…
ご近所の歌丸さん。(篆刻:歌)
広告プロダクショのAZ(エージー)で新入コピーライターの私に、大幹部だか大顧問 だかの黒須田伸次郎先生が、「おまえ、いいところに住んでるなァ!」とおっしゃった。 (先生の名作は「ゴホン!といえば龍角散」) 黒須田先生は横…
古稀と「知好楽」。(篆刻:知好楽)
古稀などまだ他人事と考えていたから意味も知らなかったが、自分事になったので 作品にすることにした。杜甫の詩「酒債尋常行処有(酒のツケは行く先々に有る)」に 続く「人生七十古来稀」で、その対比が面白い。対の作品は10月28…
山茶花は、サンサカだった。(銅印:茶)
昔、女性下着のCMで「素肌にきいてみてほしい。」という訳の分からないナレー ションを書いて、スーパーにも入れようとしたが、漢字は「聞いて」か「聴いて」かと 迷って、国立国語研究所に電話で問合わせた。「日本語は絶えず流動変…
音楽企画センターで、コマソンを。(篆刻:音楽)
日経新聞の11月28日の訃報欄に「越部信義氏(こしべ・のぶよし=作曲家)21日、 脳梗塞のため死去、81歳。童謡「おもちゃのチャチャチャ」やテレビアニメ「パーマン」 「マッハGoGoGo」の主題歌を作曲し、「サザエさん」…
小塚さんのつくった、書体。(画像:小塚明朝)
私が大卒でコピーライターになった時、広告原稿の文字は写真植字(写植)になった 直後だったようだ。写植は活字印刷に代わって、印画紙に文字を焼きつける画期的 な新技術だったが、新聞印刷の世界でも活字から写植に切り替わる転換期…
壽屋の、開高さん。(篆刻:壽)
『壽屋コピーライター 開高健』(たる出版)という本。これは、読まずにはいられない。 開高健は小説家を熱望しつつ苦悶する最中、子どものミルク代のために宣伝文案を 書いて生涯初の原稿料1枚500円を手にする。それを渡したのは…
マクドナルドの、マとハ。(写真:マクドナルド・看板)
最近では見ることがなくなったマクドナルドのこの看板。いわゆる頭揃えにはなって いない。20代後半、グレイ大広で棚ぼた式にマクドナルドのディレクターになったが、 ハンバーガーの無料券からCM、CIまでの何でも係。看板のデザ…
靴下の、上下。(篆刻:下)
朝晩はめっきり冷え込んできたので、夜はたまらず靴下をはく。で、靴下の話。 P&Gの日本初の商品「全温度チアー」のCMは、我がGD社が制作した。 フィリピン人のプロダクト・マネージャーMr.Dがフィリピンなまりの…