音楽企画センターで、コマソンを。(篆刻:音楽)

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日経新聞の11月28日の訃報欄に「越部信義氏(こしべ・のぶよし=作曲家)21日、
脳梗塞のため死去、81歳。童謡「おもちゃのチャチャチャ」やテレビアニメ「パーマン」
「マッハGoGoGo」の主題歌を作曲し、「サザエさん」の音楽なども手掛けた。」とある。

他の作品を検索してみると「紅三四郎」、「みなしごハッチ」は「音楽:越部信義・
音楽企画センター」になっている。この音楽企画センターで、私は大学1、2年の頃
アルバイトをした。地方ラジオ局が盛んにコマーシャルソング・コンテストをしていた
時代で、その作詞をした。デュボア・ヘアブラシなら♪デュ、デュ、デュボア~♪とか
書いて、入賞すれば3千円だかの小遣いが貰えた。越部さんが音楽企画センターに
欠かせない存在らしいことは知っていたが、バイトごときに接点などない。「マッハ
GoGoGo」を作詞した伊藤アキラさんは宇宙人のような顔で優しくしてくれたが、そこに
居続ければコマソン作家になりかねない。若くて広告界への夢があったから辞めた。

越部さんは三木鶏郎の冗談工房に所属したし、野坂昭如作詞の「おもちゃのチャチャ
チャ」は日本レコード大賞童謡賞を受賞した。いまにして思えば、人生にタラレバは
ないけれど、音楽企画センターで作詞家になっていたら、テレビアニメの主題歌ひとつ
くらいは書いただろうし・・・いや、私は広告から篆刻へ、この道に悔いはありません。

 

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