言葉の、こわさ。(篆刻:言霊)

言霊 私が酔った勢いで道端の占い師に手を差し出し、生年月日を言うと、答えは 「口の災いに気をつけなさい」だ。これはキャンキャン吠える犬歳だからで、 こんなのに見料を払うのはもったいないが、当っているから仕方ない。 福田総理が辞任会見の最後で「私は自分を客観視できる」と言ったのは、 意味不明だが許すとして、「あなたとは違うんだ」は余計だし、まずかった。 天野祐吉氏の観察による、「温厚で熟慮型に見えるが、実は感情的」が 露呈してしまった。篆刻は、「言霊(ことだま)」。言葉に宿る不思議な霊威で、 日本では古代、その力が働いて言葉通りの事が起こると信じられた。 自分は調整型の人間と何回も言ったから、調整に失敗すると自分では突破が 不可能と決め込む。言霊を持ち出すまでもなく、自縄自縛で済むのかな。 大学の広告研究会の10年先輩に向かって、失敬だが。同じ副幹事長同士 だから分かることもある。サブリーダーの官房長官の時は、まあ良かった。 それが総理というリーダーになったら、誰を自分のサブにすべきかが見えない。 そういう勘さえ働かない。結果的に孤立する。サブであるべき者がリーダーに なると、そういうことが起きる。それは、「副」という言葉の言霊なのかもしれない。
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