消えた、素心。(篆刻:素心)

素心
とうとう日本は、こんな国に成り下がってしまったのか。このブログで、政治の話など あまりしたくはないが、これは政治以前の話として。与党の党首が、国政選挙で 歴史的な惨敗をしても、なお「基本の政策は、理解を得られている」と言い張る。 その根拠は遊説中の聴衆の反応だという。それならば投票など要らないではないか。 この人の言葉は、信じられない。そんな人間が、いまこの日本のリーダーなのだ。 言葉が信じられない以前の問題は、参院で第1党になった党首にある。 たとえば、人に三拝九拝してものを頼んで、それが受け入れてもらえたのに、 お辞儀をしすぎて疲れたといって、丸2日間雲隠れしたままなどということが、 許されるだろうか。普通の人間なら、すぐに車椅子ででも、這いつくばってでも、 「おかげさまです。ありがとうございました」とお礼するのではないか。違いますか。 篆刻は、「素心」。菜根譚(さいこんたん)という中国の処世哲学書にある 「人となるには、一点の素心がなければならない」から。素心は、純粋、清浄な心。 昔の篆刻「一点素心」を出したが、あまりにもお粗末なので、急きょ新作した。 その出来はさておき、ピカソのゲルニカを出すまでもなく、怒りも創造を刺激する。 これを機に、日本中で創造の嵐が吹き荒れれば、不幸中の幸いなのだが。
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