
水道局が水道メーターの外から漏水しているので、モルタルを割って、管を付け
替えたいと言って来た。メーターのふたを開けてみたら、確かにかなりの水が
噴出している。そういえば最近、風呂の水が貯まるのが遅く感じていたのだが。
聞けば、水道メーターの外と内の50センチほどは昔から鉛管が使われてきた。
プラスチックの無い時代に自在に曲がる鉛の管は重宝だったが、プラスチックが
出ても、平成までそのまま使い続けられた。その後、鉛の害が叫ばれてからは、
我が家でも朝一番の水は飲まず、バケツ一杯分を捨てていたのだが。その鉛が
老朽化して破れていたのだ。メーターの内側も遠からず破れるだろう、というので
材料実費で交換してもらった。以前の水圧が戻ったのは、よろこぶべきなのだが。
ほぼ全家庭に使われている鉛管が、早晩破れて漏水することが分かりながらも、
全部の交換まではしない。破れて漏れたら直していく、対症療法を続けるらしい。
本来もれるの漢字は、屋根と雨の「屚」で、漏は日本でも天智天皇が作った当時の
最先端技術・水時計のこと。最先端が瞬く間に老朽化する現代にあって、誰もが
変えないといけないと分かっていながら、変えられないことが多すぎる。公安情報の
流出に続いて尖閣事件の画像流出。日本全体が、もう古い鉛管状態になっている。