見えなかった、恵み。(篆刻:恵)

恵
ダンボール・コンポストのテキストを送ってくれたところに、メールで聞いた。 答えは、こうだった。「まず、発酵しないからと、生ゴミ投入を止めたのが間違い。 微生物が分解、発酵するのにも栄養が要る。生ゴミは栄養です」。なるほど。 「急いで栄養補給するには、米ぬか、天ぷら油などを」。我が家は自家精米だし、 もちろん天ぷらも揚げる。「水分も必要です」。そういえば、カラカラだった。 言われた通りにしたら、分解はしているようだけれど、それでも温度が 上がらない。(温度計も買ったのに) 最高でも50度止まり。釈然としない。 はてさてと思いながら、本棚を見れば、『土と堆肥と有機物』という本がある。 買ったことも忘れていたが、科学的かつ分かりやすい、素晴らしい本だった。 そして、やっと気がついた。ダンボールなんか要らないじゃあないか、と。 土に穴を掘って、生ゴミを入れる。土をかぶせる。それを繰り返せばいい。 畑のひとウネで、その穴を移動していけば、堆肥たっぷりのウネになる。 そこに刈った草を乾かして混ぜれば、もっといい。草刈が大変だ、それを 燃やすのも面倒だ、と文句ばかりだったのだが。刈った後からすぐ生える 草は、限りない恵みなのだった。篆刻は、「恵」。心を、花のようにしてみた。
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