「ものに恥じる心は、まず耳にあらわれる」の意味は、いまだに解けないけれど。
私は、人間ドックで必ず高音域が難聴だといわれる。「要検査」だったから耳鼻科で
調べてもらったが、「加齢」で片付けられた。だから、「あっ、蝉が鳴きはじめた!」
というのは聞こえるが、蝉の声は聞こえない。さすがに、この頃の蝉のやかましさは、
嫌というほど聞こえますが。耳が遠い人は長生きという。でも、長生きっていいこと?
さて、私、この8月に62歳になる。だから、どうということもない半端な歳ですが。
2年前の8月には。このブログを毎日書くと還暦の日がちょうど60回目になる
と気づいた。途中で「あ、このまま書いたら61回になる。1日休まなきゃ」なんて
バタバタしていたから、「耳順」という言葉など眼中になかった。いや、正直に
申せば、無学文盲にして、最近はじめてそれを知った、というお粗末です。
広辞苑によれば、「[論語 為政 六十而耳順] 修養ますます進み、聞くところ
理にかなえば何らの障害なく理解しうる意、六十歳の異称。」とあるけれど。
私の場合に限れば、「思い込みいよいよ強くなり、聞くところすべてが引っかかれば、
多くの障害によって何ら理解せざる意」となります。ちなみに、耳はそのままの象形。
順の頁は礼装した姿なので、順は水に臨んで行う儀式らしいです。ご参考まで。
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続・耳の話。(篆刻:耳順)
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