額縁作家・太田實さんとのコラボ展「居心地のいい言葉たち。」が終わった。額に
入れマンションの白い壁にも合うように。そんな新しい篆刻を目指してきたのが、
間違いではなかった。イタリアでマイスターの称号を受けた太田さんの個性に
押されながらも、この篆刻にはこの額しか似合わないのでは、と感じるほどだ。
マットをぎりぎりまで狭くすると、篆刻が前に出てくる効果があるのも勉強できた。
江戸時代からの御用印判司「鮟鱇屈」を継がれる篆刻家・水野恵先生のお弟子さん
も何人か見にきてくださり、好印象を持っていただいたようでうれしかったのだが。
最終日にはその水野先生ご自身が、傘とステッキを手にわざわざお越しくださった。
「水野先生のように確たる作風は無いのですが・・・」「どれにも共通した個性が出て
いますよ」と、この楽篆堂を篆刻人の端くれには置いてくださったようで、恐縮至極。
と、そこへ梅原猛先生ご夫妻がお越しになった。昼を食べに行った近所の店で偶然
隣になった。私が私淑する白川静先生との対談集『呪の思想』も読んでいるので、
思わずお誘いしたのだが。本当に来てくださったばかりか、「篆刻はたくさんある
けれど、こういう面白いのは無いので、まず【猛】を彫ってください」に、またまた恐縮。
私が篆刻で遊ぶ、誰かがそれをよろこんでくれる、そんな幸せを感じた6日間だった。
- ホーム
- 篆刻ブログ 篆からの、贈りもの。
- 篆刻
- 遊んで、よかった。(篆刻額:游心)
遊んで、よかった。(篆刻額:游心)
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
« 6月 | ||||||
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |