10R(トアール)ワイナリーの上幌ワイン。(篆刻:上幌ワイン)

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奈良の「酒食市場エポック」藤井善徳さんから、10Rワイナリー・メーカーズディナーの
お誘いがあって、一も二もなく参加した。篆刻の入った最初のワインが出た2014年、
奈良ではエポックだけに、確か24本入荷したのだが、藤井さんが10Rを訪ねていて
篆刻は奈良の楽篆堂だとお聞きだったから3本も譲っていただいたのだが、お会い
したのは初めて。もちろん、代表兼醸造責任者のガットラヴ・ブルースさんとも初対面。
依頼は奥さんの亮子さんからで、ワイン造りでお忙しくすべてメールのやりとりだった。

どんなラベルで、どんな使われ方になるかも聞かず彫った訳だが。初めて見た藤澤
農園のラベルは水彩の緑のグラデーションに茶色の細い線、上は白。きっとこれが
10Rすべての統一ラベルと思ったけれど。今回出逢えたのは、その藤澤農園に加えて
木村農園、自社畑の「森」と「風」、それぞれ異なった水彩画だったので、「なるほど、
そういうことか!」と感心した。ブルースさんは「この水彩画を描いたのはデザイナー
ではないのに、こちらの気持ちを感じとって素晴らしい形にしてくれる。それはあなたも
同じだ」と流ちょうな日本語で言ってくださった。あァ、篆刻家冥利に尽きるではないか。

ココ・ファーム時代に2回のサミットで世界のVIPを唸らせたブルースさんが一念発起
して開墾した畑、設立した醸造所。なぜ私に篆刻を依頼したのかは、いまだに謎のまま。


※今回の「篆からの、贈りもの。」は、おかげさまで500回目。
愛読くださった方に感謝申し上げます。今後ともよろしくお願いします。

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