「運命」というブランド。(篆刻:NUSARI)

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市英久くんは遊のバイク仲間だったが、鈴鹿でバイクのマフラーを製作して
いる。以前、ブランド・ロゴ“areman(アーマン)”のデザインを依頼された。
出身の与論島でヤドカリのこと、工場を借りているからだと聞いて、笑った。
バイクではなくホンダ・ビートという古いスポーツカーのマフラーを頼まれた
のだが、その出来栄えに満足されて販売権をもらえたので、新しいブランドを
立ち上げるという。ブランド名“NUSARI”は与論の言葉で「運命」。話を聞いて
すぐにSを斜めにするイメージが沸き、篆刻はそのイメージで出来上がった。

ただ、ステッカーやパッケージには全体を太くして、文字の先端はシャープに
したいというので、篆刻をベースにイラストレーターで作画して、画像で納品
した。画像はすぐメールで送れるが、篆刻は郵送になる。郵便局では鈴鹿なら
翌日着と聞いたが土日をはさんで3日もかかった。遅れを詫びたら「与論島は
朝刊の配達は夕方、週刊誌は1週間遅れで、まったく気になりません」という。

亡くなった遊の友だちが、自分の好きなことを仕事にして頑張っているのは
何よりうれしい。しかも、時代に流されず、生まれ育った郷土の良き価値観を
失わないのも、素晴らしい。新ブランド“NUSARI”に、良き運命よ、来たれ!

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