森林の、ウソ。(篆刻:森)

森
『環境問題は なぜウソがまかり通るのか』という本を読んでいるところに、 アマゾンからメールが入ってきた。件名は、「DVD 『不都合な真実 スペシャル・コレクターズ・エディション』、今なら1,045 OFF。」 私の目の前で、大学教授とアメリカ元副大統領が論争を繰り広げている。 「地球温暖化の元凶は、二酸化炭素だ」、「いや太陽活動だ」と。 机の上には、『環境問題の杞憂』、『環境問題のウソ』、『いちばん大事なこと- 養老教授の環境論』、そして『不都合な真実』。たった5冊を読んだくらいで、 環境を論ずるのもおこがましいが。ショックだったのは、「森林が二酸化炭素を 吸収する」のはウソということ。樹木は成長期には大量の二酸化炭素を吸収する。 しかし、成熟すれば、あまり二酸化炭素を必要としないから、吸収は減る。 老木になって枯れて倒れれば、微生物に分解されて、空気中の酸素と結合して、 再び二酸化炭素になる。樹木の一生、森林全体でみれば、二酸化炭素の収支は トントン。言われてみれば確かにそうだ。それでも京都議定書で二酸化炭素吸収の 対策方法になったのは、議長国で森林が多い日本への政治的配慮だった、らしい。 篆刻は、「森」。木が重ならず、3本横並びだが、それでも「森」。ウソではない。
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