体得など、絶望的。(篆刻:体得)

体得
いま、マウスを動かす右手の人差し指の先が、マメの出来かかりのように痛い。 きょうは、花の会の今年最後の稽古日。Sさんの指導で、恒例の注連(しめ)縄作り。 ところが、去年は、まあまあの出来だったのに、今年はどうも勝手が違う。 どう違うかを説明するには、まず、注連縄の作り方を説明しなければならない。 面倒だけれど、復習にもなることだから、順に書き出してみようか。 まず、作りたい縄の太さに応じた藁を3つに分ける。両手の親指と人指し指で 3分の1ずつの藁をはさんで、手の平をこすり合わせる。左手を前に前にと 出せば、右左の藁がよれながら、その両方もよれて縄になる。これが、縄をなう ということなのだが。これが、出来ない。手の平をこすり合わせるのを断念して、 3分の1ずつを指でねじった。そうして3本を作ってから、2本を縄状にする。 さらに1本をからませる。そうして、6本の細い輪飾りと、2本のやや太い 一文字が出来たのだが。篆刻は、旧作の「体得」。年に1回のことだし、 またSさんが教えてくれるさ、という依頼心が体得を妨げているのは、 間違いないのだが。問題は、指が痛いことなどではなく、去年出来たことが、 今年できなかったこと。体得どころか、退化なのだ。体か、脳か、その両方か。
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