赤い言葉、白い心。(篆刻:赤言白心)

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「赤言白心」は、せきげん・はくしん。10年ほど前に、大阪の茶屋町画廊で、 楽篆堂(らくてんどう)が初めて篆刻の個展をしたときのタイトル。 正直な言葉、真っ白な心、という叶いもしない願いを込めたが、 「赤言」も「白心」も辞書にはない。篆刻としての独自性にも乏しいが、 赤と白だけの篆刻のテーマとしては上出来だ、と思っていた。 あのサルバトーレ・フェラガモの社長が、日本で仕事を終えて、 何か日本的なものをと、あちこち歩いたが、何も求めずに、 A氏の事務所に戻ってきた。そして、壁を指さして言った。 「ここにあるじゃない」  それが、この「赤言白心」の額だった。 その額は、いまでも彼女の別荘に飾られている、そうだ。 A氏には、意味を十分説明したつもりなのだが、うまく伝わらない、という。 意味はなんだか解らないが、彼女はそれを日本的な何かとして、 そばに置いてくれている、らしい。しかも、くつろぐべき別荘に、だ。 「印」だから、インテリア。・・・という駄ジャレの方が解りやすかった、かな。
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