これって、縁なの。(篆刻:隨縁)

随縁 もう15年も前のことだけれど。大阪のニコンサロンだったかで、写真展を見た。 モノクロの女性ヌードで、ヘアーが床まで伸びて、しかも三つ編になっている。 なぜかパーティーにも出たのだが、そのモデルが傍にいて、横浜から来たという。 横浜はどこ、と聞けば、鶴見だという。「へぇ、僕も鶴見で生まれたんですよ」と 言ったら、「それが何なの」という顔をされた。私は奇遇だと思ったのだけれど、ね。 鶴見といえば、我が家の向かいの家の裏は崖で、その下には大洋ホエールズの ホームラン王・桑田選手が庭で素振りするのが見えた。「それが、何なのさ」、かな。 それなら、巨人軍の倉田という投手は、高校の同級生で、数学のテストでは カンニングさせてもらった、というのは? やっぱり「だから、何なのさ」、かな。 ならば、これはどうだ! 先日、早稲田大学の広告研究会の後輩が訪ねてきた。 4年後に創部百周年なので、記念事業でインタビューなのだという。先輩たちの 話になったが。「あの福田康夫総理が、昭和34年卒業で副幹事長だったのは、 ご存知ですか」と聞いた時は、ポカンとしてしまった。私も副幹事長だったけれど。 篆刻は、「随縁」。ご縁に随うにしては、遠すぎる。62年前のきょう、鶴見で生まれ、 大学のサークルでは福田さんの後輩だけど。「だから、何なのだ」と、独りつぶやく。
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