小さな、ミラクル。(篆刻:miracle)

ミラクル 新ブログ「百野草荘 花だより」にかまけて、三游会の準備が遅れがちになったが、 花冷えの3日間、千人近い方々にお越しいただき、心から感謝、感謝です。 その会期中に、広告界の大先輩が相次いで亡くなった。コピーライター土屋耕一氏、 デザイナー早川良雄氏。広告のひとつの時代が、確かに終わった、と思う。 広告での友人Mさんから写メールが届いた。ダイコンの花だった。Mさんは、 いま闘病中だが、奥さん、娘さんふたりで、春の浅い日に訪ねてくれた。向いの 羊たちに野菜をあげての帰り。娘のKちゃんが土手で見つけたのが、このダイコン。 何度も踏まれて、茶色の根がむき出しになって干からびていて、小さな葉も 弱々しかったが。持って帰って植えたら、すくすく育って、たくさんの花をつけたのだ。 昨日は、我が家に伝書鳩が迷い込んだ。足輪を見たら、兵庫県明石市と電話 番号があった。直江津からのレースで放したもので、日通が引き取るシステムが あるのだという。水と米を与えて一晩休ませて、きょう無事、日通に渡した。 人が生まれてきたこと自体が奇跡。蹴られて枯れたかもしれないダイコンが 生き延びたのも、奇跡。疲れて死んだかもしれない鳩が助かったことも、奇跡。 この世界は、小さな奇跡の膨大な集積のうえに成り立っているのですね。
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