多少剣道をやった者として言わせていただくが、柔道はもはや武道とは言えない。
強いて適当な言葉を探せば「見苦しい」のひと言だ。数え上げればきりがないが。
もっとも問題なのは、礼の精神が崩壊していること。お辞儀が下手なのは許すとして、
勝った時のガッツポーズは無いだろう。寝技が決まり、相手にまたがったまま両手を
挙げて吠えるなど言語道断。負けた相手に対する敬意も何もあったものではない。
勝敗の宣告後、礼をしてからの握手も意味がない。その前の礼は、何のためなのか。
畳に上がる時、降りる時、試合の場に対する礼をせず、勝者がセコンドに飛びつくなど
過去日本の選手にもあったが、反則として勝ちを取り消してもいいくらいではないか。
もうひとつは、柔道着の見苦しさ。予選では体力のない者が故意に帯をゆるく締め、
帯を直す時間に休むのが多かった。決勝に近づくにつれて、それはなくなるのだが、
力が拮抗するほどに組手争いから道着の乱れは激しくなる。延長の3分ともなれば、
あらかた胸をはだけた状態が続く。オリンピック種目の中で、着衣や道着がこれほど
ぶざまなのは柔道だけ。こんな柔道は、はたしてオリンピックにふさわしいのかどうか。
お家芸だった柔道で日本の影が薄くなって何年たつだろう。オリンピック柔道は武道
でなく、K1なみの格闘技だからと苦し紛れの言い訳で、もう参加をやめたらどうだろう。
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あまりに、見苦しい。(篆刻:苦)
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