不味そうな、エンブレム。(篆刻:味)

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いままで喫っていたキャビンがウィンストンになって、パッケージも変わった。中には
「味・香りは変わりません」という紙が入っているが、2箱喫ってもキャビンの味・香りが
しない。パッケージが変わっただけだろうが、視覚的印象は味覚にも大きく響くものだ。

さて、2020年のオリンピックのエンブレム。これには驚いた。第一印象は、暗い、堅い、
希望がない。TOKYO、TEAM、TOMORROWのTだというが、どれだけの人がTと
読めるのか。それに、3つの意味がお粗末。中学の美術のデザインみたいで、思想も
コンセプトもない。すべての色を混ぜると黒になるというのも時代錯誤。光の三原色は
混ぜたら白になるけれど。デザイナーは佐野研二郎、審査委員は永井一正、浅葉克己、
細谷厳(敬称略)たちらしいが。おまけに間髪を入れずベルギーの劇場のロゴを作った
デザイナーから盗作の抗議が出たから、国立競技場の白紙撤回に続く赤っ恥になった。

篆刻も文字のデザインである以上、盗作の危険は大きいけれど。「いわゆる篆刻界」では
いちいち非難されることはないようだし、そもそもオリジナリティなど求めていないのでは、
とも思える。少なくとも楽篆堂は、同じ漢字でもその都度新しい試みを心がけている、つもり。
HPで作品を公開するということは、膨大な無名の審査員の眼にさらされているのだから。
トップだけ見る人にも何ページも見てくれる人にも、後味の悪い思いはさせたくないから。

 

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