「無心」に咲いた。(篆刻:無心)

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平成6年から、春、翌年の秋、翌々年の春と3年に2回続けた「三游会」が昨日、
第17回で終了した。野の花と遊ぶ「花の会」、陶芸の尾崎円哉さんと楽篆堂の「三」
だったが尾崎さんが事情で途中から抜けて、実質的には「二游会」になったけれど。
最終回は「無心」。大額の篆刻「工夫は平生にあり、席に臨んでは無分別」さながら
花の会の皆さんは開花の不順にも動じず、百野草荘の桜や椿に助けられ、尾崎さん
の花器に見事に活け切った。篆刻は新作、旧作を含めて約25点を「無」で統一した。

案内はがきに“最後の”三游会と書いて、皆さん驚かれたようだが、受付でお渡しした
お礼の言葉のとおり、大規模な野の花の発表はほとんどの花を野山から活けるだけ
いただくため、メンバーの高齢化、野山の環境の変化で、これ以上は難しいという判断
をした次第。25年近く、本当にたくさんの方々にご覧いただき、また事故もなくやって
来られたことを感謝しつつ、共同展としての三游会は幕を下ろしました。本当に有難く、
改めてお礼申し上げます。ただ、篆刻の楽篆堂は、花のような生ものではなく、石が
相手の仕事だから、まだ頭と手が元気なうちは、あと何回かは発表をするつもりです。

この3日間、これまでの1.5倍の方々とお会いしたけれど、不思議と疲れていない。
額装の篆刻のように「桜、必死に咲けば、散って悔い無し」。本当に有難うございました。

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