「正よし」さんへ、贈りもの。(篆刻:正よし)

正よし
「『篆からの、贈りもの。』(の本)を読んでいて、いま、ふっと、思い出しました。 子供の頃 夜中に寝床で、軒先から、雨の滴がポトリ、ポトリ、と落ちる音を 聴くのが好きでした。心地よかったこと いまでも、憶えています。雨の滴の、 あの音色が記憶の奥から、蘇ってきました。」 「それに 自分の生きてきた、 これまでは さて、どうだったかなぁ?と ポツリ、ポツリと、思ったりもしました。」 件名が「ポトリ、ポトリ」という、詩のようなメールの主は、Nさん。そのNさんから、 篆刻の注文をいただく。名字をひらがなでと決まって、迷わず気持ちよく彫れた。 ところが、その後に「名前の『正よし』では、変でしょうか?」というメールが。 「変ではないけど、出来上がってます」と、印影の画像を添付した。 「ありがとうございます。スコンッと 音をたてて 心の栓が抜けました。(笑)」 Nさんは、それで納得されたのかもしれないが、こちらはそうはいかない。 こんな文字面におしたいので、と手書きのハガキを送ってくれたことでもあるし、 と思いながら彫ったのが、この「正よし」の印。でも発注はひらがなの名字だから、 参考までにとお渡ししよう。『篆からの、贈りもの。』に、心の奥で応えてくれた 詩人Nさんへの、篆からの贈りもの。ブログ120回目の、記念品でもあります。
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