草の、鹿対策。(篆刻:小鹿)

小鹿
馬の話のすぐ後が鹿の話になってしまうが、他意はないのでお許しいただきたい。 奈良に30年も住めば、奈良公園の鹿は、もうすっかり当たり前の光景。 車で客を奈良まで迎えに行って、突然「わっ、鹿だ!鹿だ!」と叫ばれると、 何事かと驚いてしまう。流れていた車がなぜか渋滞しはじめて、よく見れば 鹿の群れが道路を横断していることもある。それが県庁のまん前だったりする。 で、本題。奈良公園の鹿は、約1200年前に茨城県の鹿島神宮から連れて こられたそうだが。ここに生えるイラクサという植物が、鹿に食べられるのを 防ぐために進化した、という。イラクサの葉や茎にある細いトゲには ヒスタミンなどが含まれていて、触ると皮膚炎などを起こす。公園のイラクサは、 県南部など別の場所のそれに比べて、トゲが平均で50倍以上も多いとか。 県南部のイラクサを奈良公園に移植して鹿の食べ方を比べたら、移植したものは すべて食べられて、公園自生のものは60%以上が残ったという。研究グループの 奈良女子大教授によれば、「鹿への防御機構が進化した」とのこと。 さて奈良の人類は、1200年間でどれほど進化したか。篆刻は、写真の革新に 励むカメラマン小鹿(おしか)総一さんの印。篆刻作者の進化は、棚に上げて・・・
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