ハッケ、ヨーイ。(篆刻:発気)

発気
小学生の頃、教室で好きなお相撲さんは誰か、という話になった。 校庭で相撲はとって遊んだけれど、特に好きではなかったし、別にヒイキも いなかったから、黙って聞いていたのだが。帰って新聞を見て、勝ち星が ほどほどにきれいに並んでいる力士を探した。次の日、またその話になって、 「ボクは、松登が好きだな」と言ったら、皆にケゲンな顔をされた。 駄菓子屋の当てもので、力士の写真が新聞紙の袋に入ってぶら下がっていた。 袋から出てきたのが松登だったが、シワだらけのガマ蛙じゃないか、と がっかりやら、恥ずかしいやら。調べれば、昭和29~30年に関脇とあるから、 まあまあの実力だったのだろうけれど。大相撲初場所にちなんで、テレビの なかった時代の笑い話。ついでに、篆刻は、今年の年賀状に使った「発気」。 行司の「ハッケヨーイ!」は、この「発気、良い」。畑の堂々たる山芋に感動して、 その写真と「大地の力だ。どすこい、どすこい。」のコピーを添えた。といって、 相撲が好きになった訳ではなく、最近のモンゴル相撲にも興味はないけれど、 私の相撲はそこそこ強い。ここに越してすぐ、大柳生の祭りの相撲では、刑務所の 看守などセミプロもいたが健闘よろしく小結になった。・・・まずい長芋のような蛇足。
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