羊は、美しいか。(篆刻:美)

美
この前の日曜日は、日本全国、汗ばむほどの五月晴れだった。 我が家の向かい、田植えがすんだ棚田の上の方では、羊の毛を刈っている。 雄は「オーちゃん」、雌は「メーちゃん」。いまこの時期に刈ってやらないと、 暑さで病気になるそうで、大の男が二人がかりで大奮闘のご様子。 見るにみかねて、うちの「カーちゃん」も応援に駆けつけた。 それを見ながら、「トーちゃん」は桜の木陰で、シュロの毛刈りに汗を流す。 裏の斜面で5メートルほどに伸びて、屋根に倒れるとマズイので、 切り倒して放っておいた。もう2年もたつのに、毛の繊維は腐りもしない。 幹も腐らず丈夫だから、鐘つきの棒にするくらい。これを斜面の花壇の 土留めにするのだが、毛は草刈機に巻きつくから、鎌でむしり取る。 この「美」という文字は、神に捧げるよく肥えて大きな羊のこと。 見て美しい、というより、神様のご馳走、美食の「美」だったようだ。 羊のイナバウアーも、荒川さんのように美しいかな、とのお遊びだが。 さて、羊2匹は美しいヌードになったけど、シュロはまだ半分以上が毛だらけ。 私の体は、バリバリ。もう何回イナバウアーをしたことか。
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