雀、百まで。(篆刻:まごいずみ)

まごいずみ 恥ずかしながら、私は中学、高校で演劇部に片足をつっこんでいたことがある。 演劇部員が女子ばかりで、きっと大道具で困ったのだろう、男子がかりだされた。 中学では、『リヤ王』で何とか公爵の役でタイツをはいて舞台に立ったこともある。 そのときの部長M.E.さんが、まごいずみ。大学で英語を教え、翻訳をし、 脚本を書き、銀座の博品館などでひとり芝居も続けている現役の女優さんだ。 奈良にいて、その舞台を見る機会もなかったのだが、ついに大阪能楽会館での 公演、シェイクスピアの翻案喜劇(狂言)「フォルスタッフ(法螺吹衛門)」があった。 彼女は狂言師やオペラ歌手の中でたったひとりの舞台女優。多勢に無勢の中、 よく頑張って、文字通り狂言回しの大役を務めていたのは、見事だった。それよりも、 彼女が中学の頃から、演劇ひと筋の道を歩み続けていることに、頭が下がる。 お祝いに花束でもないだろうから、この篆刻をお渡ししたのだが。彼女のサイトを 見ても名前のいわれが分からないままで、何とかひらがなばかりの構成をしただけ。 むしろカミサンの作った袋の模様が「竹に雀」で、雀百まで踊り忘れず、への敬意。 10?12日が東京、13日が名古屋の公演で、HP掲載のお願いに答える暇もない だろうから、新HP『篆刻アートの楽篆堂』に袋とともに無断掲載しちゃいます。
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