椿を、搾る。(篆刻:椿)

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藪椿に小さな卵ほどの実がついた。実は花付きに悪いので、集めて椿油搾りに
挑戦した。木の上で皮が割れて黒い実が見えるのは枝に触るとぱらぱら草の
中に落ちて見えなくなるから、皮つきを採って干す。乾燥して割れて実が簡単に
とれる。隣の空き地の木からもいいただいて、黒い実は1.2キロが集まった。

次は、搾り器を作る。桧の45センチの太い丸太に切り込みを入れ、上に1本、
下に2本の四角い鉄パイプを差し込む。下に、底に穴を開けた枡をまたがせる。
その上に車のジャッキを逆さに乗せてジャッキを伸ばすと上のパイプに当たって
枡の中の椿の搾りが始まるという計算。さて、その次は、搾る実の準備にかかる。

金槌で黒い殻をひとつずつ割る。割ったのが半分の600グラム。中の実はほぼ
渋皮つきで250グラム。これを鍋で焦げないようにかき回して炒る。実は皮つき
ピーナツのようになり、揉めば皮が取れる。次にフードプロセッサーで細かく砕く。
これを蒸して、やっと搾れる状態に。1回目の搾りで透明の黄金色が滴った時は
感動したが。再び蒸して2番搾りをやると水分で白濁する。これは弱火にかけると
透明になる。これをコーヒーフィルターでこす。そして出来上がった椿油は、60CC。

連休2日で搾った黄金の一滴。髪に塗るなどモッタイナイ。篆刻は実のような「椿」。

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