朝日を、拝む。(篆刻:日)

2016425111122.gif
狭川が川に添った集落であれば、町によって陽の当たり方が違う。西狭川町は西に
あるから朝日が当たるが、その向いの狭川東町は朝でも日影になる。この家を見た時、
直感的に、いや衝動的にひとりで買うことを決めてしまい、カミサンや子どもには事後
承認だったが。よくよく見廻してみれば、何と有り難い立地にあるのかと気づいた。

家の正面と庭は東南を向いているから、一年中太陽も月も視界から上ってくれる。
正月には山越しに遅い朝日が玄関の正面から出る。家の下の市道は新しく県道が
出来るまでは奈良に続く川沿いの県道でボンネットバスが走っていたという。家は
そこから4、5メートル高いので流しのセールスはここに家があると気付かないらしい。

後ろの山の稜線は京都との県境で、台風の風は山側から吹くので影響がほとんど
ない。縁側のガラス戸が額縁とすれば、川、段々の田んぼ、雑木の多い山と空が
四季折々の絵を見せてくれる。風水では東の川:青龍、南の開けた土地:朱雀、
西の道:白虎、北の山:玄武の環境を四神相応というそうだが。それほどではないに
しても、四神らしきものに守られている感覚は確かにある。強いて難を言えば、向いの
空き地に土建資材が放置されていること、山の上に高圧塔があることだが。資材は
背を伸ばさないと見えないし、塔は雨や霧で隠れる。これで文句を言えば罰が当たる。

ページ上部へ