光が、来た。(篆刻:光)

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テレビ放送60周年とかでNHKはお祭り騒ぎをしていたが。狭川では生駒からの
テレビ電波をダイレクトに受けられるのは狭川東町の一部だけ。しかも東の山の稜線
に立つ関西電力の高圧塔で電波障害があるからテレビは関電が建てた共聴アンテナ
からケーブルを引いて見ていた。ある町のある人に関電社員が、口をすべらせた。
「高圧塔で電波障害があるにしても、元々難視聴地域でしょう」「そんなこと言うなら、
高圧塔を切り倒してみたらどうや」 きっと地侍の強者の子孫に違いない痛快な一撃。

インターネットも電話回線のADSLだった。私は広告で使う画像を探すとき、50とか
100の小さな画像から選ぶことがあるが表示されるまでの時間が無駄だから、篆刻を
彫ったりしていた。さて、テレビが地上波デジタルになったとき、デジタルだろうと
難視聴は変わらない。関電は採算がとれないから光ケーブルは引かないという。

結局、奈良市の出張所や学校には光ケーブルが来ていたので、それを近鉄
ケーブルネットワーク(KCN)が地域全体に伸延することになった。光ケーブルが
我が家に引かれた日の感動は忘れない。いま私のSOHOでは100メガの光で重い
画像のやり取りだって瞬時にできる。少子高齢化、過疎化が進んでいる狭川だが、
もう情報格差はない。狭川にも、無限の可能性がある。知恵とやる気さえあれば。

※1月21日から15回続けた連載も、きょうで最終回です。現在、小冊子『狭川帖』にすべく印刷・製本中。
※「わたしのマチオモイ帖」展の奈良県・和歌山県・三重県の会場は奈良県図書情報館で、会期は2月26日(火)~好評につき3月31日(日)まで延長になりました。

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