上幌ワインを、飲む。(写真:上幌ワイン・ラベル)

2013823104252.jpg

北海道からの篆刻の依頼は2011年の4月だった。家族で移住して自らもブドウを
育て、10R(トアル)という醸造会社を立ち上げ、地域の農園のブドウも醸造、「上幌
ワイン」というブランドにしたいというお話。どんな方か調べず「針葉樹とトンビも」と
いうお話のまま素直にデザインした。依頼主のブルース・ガットラヴさんがコンサル
ティング醸造家として世界中で活躍されている方と知ったのは、かなり後。それから
2年以上たって、ラベルは他のデザインになったかとあきらめていた。最近検索したら
篆刻が押されたボトルの写真がある。「この夏、待望のリリース!」のニュースもある。

早速、ガットラヴさんにメールし、奈良で買えるのは「酒食市場エポック」と聞いて、
すぐに注文。電話でも念を押したら、店主の藤井さんは10Rを訪ねていて、篆刻の
作家が奈良と聞いて誇らしかったと、4本という無茶も許していただく。クール便で
届いたのは、友人と誕生日や引越しのごちゃ混ぜパーティの日。ラベルはボトルの
下に細くあって、水彩絵の具の緑の濃淡。10Rの由来が「昔むかし、とある処に」だと
いう、そんな情緒があふれている。さて、「2012藤澤農園・余市ケルナー」の味は。

私はワインに疎いけれど、言わせていただくなら「ここまでピュアになれるものか!」
味は至福、ラベルは眼福。残りの3本は結婚式の手土産なので冷蔵庫に厳重保管中。

 

ページ上部へ