餅花を飾る。(写真:夢風ひろば)

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以前、愛知県の足助(あすけ・狭川に近い笠置の戦いで後醍醐天皇を守った
弓の名手は足助重範)に行ったとき、餅花をつけた枝が土産物で売られていた。
紅白の餅花は正月飾りのひとつだが、昔は飢饉に備えての非常食でもあった。

「東大寺門前・夢風ひろば」の篆刻は楽篆堂作だが、そのステージの正月飾りを
ここ数年「花の会」がさせていただいている。メインはもちろん紅白の餅花。町の
店頭で見る餅花はほとんどが発泡スチロールだが、それでは値打ちがないから、
餅をついて持ち込み、レンジでチンしながら熱々の餅を総がかりで枝につける。
外人はもちろん日本人でも本物の餅花なんて珍しいから見物する方も多い。
枝が垂れるほどたわわに餅をつけた大きな枝を脚立に乗って青竹に差せば2階
の窓に届くほどの高さで、なかなかの壮観。この前で記念写真を撮る方もいる。

餅花の枝はヤナギ、カマツカなど年によって違うが山で伐らせてもらえる。真竹は
Oさんの竹林で、南天は業者にも出荷しているYさんの畑でと、地域の皆さんにも
支えられての正月飾り。始めはかなり大がかりな竹の造作で、友人の家具屋の
手も借りたけれど、最近は竹を使うポイントも心得て、メリハリがきいてきた。街中に
住んでいたなら、こんな大がかりなことは出来ないと、人に自然に感謝している。

 

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