巣が、空っぽ。(篆刻:巣)

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以前、この家に来たインド人に蛇もいると言ったら、何回も家の中に入ってこないかと
聞かれた。家には入らないが燕は狙われる、と片言での説明も面倒でしなかったが。

今年は玄関の燕が無事巣立って、第2次の巣は縁側だった。カラスは最近見かける
ことが少ないので、軒を伝ってくる蛇除けの蚊取り線香を吊るすだけにした。ところが
ヒナが育って鳴きだしたからか、カミサンが2回も靴脱ぎ石で上をうかがうヤマカガシを
見たという。そこで石の上にも蚊取り線香を置いて、これなら大丈夫だろうと思っていた。

先週の土曜日は篆刻教室で、切りのいいところで縁側に出て、巣を見ながらタバコを
何回か喫った。ヒナは4、5羽だが、くちばしもうぶ毛が残った頭も見えない。はじめは
朝からたくさん餌をもらって、ぐっすり寝ているのかな、と思ったのだが、どうもおかしい。
まさかと脚立に乗って、手鏡で見れば、巣はもぬけの空。カミサンがヤマカガシに気が
ついたのは親がいつもと違う鳴き方をしたからなのだが、朝早く、それこそ日が昇って
すぐにやられたのだろう。アオダイショウが軒を伝ったか、ヤマカガシが下から上ったかは
分からないが。以前はお腹がポコポコとふくれたアオダイショウが重くて落ちたこともある。

夜、アマガエルは縁側のガラスにへばりついて目の前に飛んできた虫を食べる。カエルが
いれば蛇もいる。蛇がいれば燕も狙われる。分かってはいるが、やりきれない。悔しい。

 

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