待ちかねた『ぼくの仕事場は富士山です。』(近藤光一著、講談社)が届いたので、 早速読みはじめたが、ちょっとコワゴワでもあった。というのは、その近藤さんから 「富士山登山ガイドをしている、社名の合力(ごうりき)と富士山の篆…
篆刻ブログ 篆からの、贈りもの。
お地蔵さんを下ろす。(篆刻:地蔵)
我が西狭川町の北西の山の中に薬師堂という祠(ほこら)があり、ジョーセン地蔵が 祀られている。この地域の新西国三十三所のひとつで、ジョーセンとはお菓子の飴。 子どもの吹き出ものには「ありがたや薬師堂地蔵菩薩救いの誓いあらた…
枕は、ふたつ。(篆刻:枕)
数年前、重い椅子を抱えたまま階段から仰向けに落ちたのだが、首が梁に当たって 前歯が欠けただけですんだ。場所が場所なので、病院で脳のCTと首のレントゲンを 撮った。脳も首も損傷はなかったが、S字になっているべき頸椎が逆Cに…
6:これが、横書き用の名前の篆刻。
「敬志(20×20ミリを拡大)」 最近はさすがに見ないが、トラックの荷台に書かれた社名が左側は「〇△運送」なのに右側が「送運△〇」となっているのがあった。車は走るものだから社名も車の頭の方から書く、とでも思い…
写経は信仰、ではない。(篆刻:抜苦与楽)
奈良・薬師寺の入口には「与楽門」と石に刻まれている。1939年から30年間ここの 住職・法相宗管長を務めた高田凝胤(ぎょういん)師の話(※)を読んで、びっくりした。 師は平安から明治以降の近代仏教までをニセモノとして、日…
小塚さんのつくった、書体。(画像:小塚明朝)
私が大卒でコピーライターになった時、広告原稿の文字は写真植字(写植)になった 直後だったようだ。写植は活字印刷に代わって、印画紙に文字を焼きつける画期的 な新技術だったが、新聞印刷の世界でも活字から写植に切り替わる転換期…
5:赤勝て、白勝て。
「緩急(45?45ミリ)」 中国の篆刻作家は、あまり赤い印泥を使わない。国中に赤が氾濫しているのに、こと篆刻となると赤なんて子どもっぽいとか言って、茶、褐色を使う。日本では、やはり赤系が主流で、私も朱がかった「光明」か…
鈴虫が鳴いている、らしい。(篆刻:鈴)
孵化したばかりの無数のスズムシを虫カゴごといただいたのは7月のはじめだった。 残った親の死んだ体に比べたら体はアリのように小さくて、よく見えないのだが、息を 吹きかけると飛び散って、そこに穴ができるので、いたことが分かる…
4:四角四面を、跳び出して。
「クウ、ネル、アソブ(45×45、15×15ミリ)」 篆刻では「方寸の世界に遊ぶ」という言葉があります。実際に彫るのは一寸(約3センチ)四方の小さな石だとしても、そこを自分の世界、いやおのれの宇宙…
空き家、あります。(篆刻:家)
先日、奈良市内に住むイギリスの友人が、この地区の空き家を見に来たので同行 した。築30年ほどでしっかりした木造だが、外の排水が悪く、台所の床が傷んで いる。風呂とトイレが古い別小屋で、建て直しと下水工事が必要。敷地もそれ…