「想深語軽」に続くのは、「約而達」 約にして達す、と読む。 これも過去の習作、出典さえ忘れてしまったという情けない話なのですが。 約は、簡約の約。まとめる、はぶく、簡単にする。達すは、伝達の達。 シンプルな方が伝わりやす…
篆刻ブログ 篆からの、贈りもの。
想いは深く、言葉は軽く。(篆刻:想深語軽)
「想深語軽」 想いはしっかり深く、でも、言葉にするならやさしくね、という意味。 これも、昔の習作で恐縮ですが、篆刻としては新しくも何ともない。 言葉も、何かの聞きかじり、読みかじりで、自分のものでないのが残念。 でも、そ…
身も土も、ふたつならず。(篆刻:身土不二)
「身土不二」は、しんどふに。しんどふじ、でもいいのかな。 身も土も、ふたつのものならず。私はカラオケで、ここぞという時に、宇崎竜童の 「身も心も」を歌うが、そんなこととはまったく関係がない。 「不二」には、ふたつとない、…
一本の草に、よろずの真理あり。(篆刻:一草万理)
「一草万理」は、イチグサ・マリさんの名前を彫ったのではない。いっそうばんり。 神さまは、あちこちでかしましいから、1回でお引取り願いました。 一本の草に、八百万(やおよろず)の宇宙の真理が込められている、どうだ、 すごい…
一本の草に、ひとつの神。(篆刻:一草一神)
「一草一神」は、いっそういっしん。仏さまの次にご登場ねがうのは、神さまです。 縦書きで右に二文字、左に二文字だと「一」が並んでしまう。疎密が片寄る場合は、 時計逆回りでもいいとされている。一本の草にも、ひとつの神が宿って…
完全な悟り。(篆刻:得阿耨多羅三藐三菩提)
これが、「得阿耨多羅三藐三菩提」。原語を音写して、意味は「完全な悟り」。 パソコンの外字で探すのも手間だから、徐先生が親切にお手本を用意して くれているはずもない。先生がこの印を見たら、「これのどこが徐三庚なんだ」と 怒…
生ぜず、滅せず。(篆刻:不生不滅)
「不生不滅」は、ご存知の方も多いだろう。般若心経の一節。 「是諸法空相」 真理は空である、に続く、生ずることも、無くなることもない。 ところが、ちょうどこれを彫っている頃、私の父が滅した。 そのことによって、私のなかに、…
守り、破り、離れる。(篆刻:守破離)
「守破離」は、しゅはりとも、しゅばりとも。武道で言われることが多いのだが、 お花でも、俳句でも、フラダンスでも、習い事は「守破離」だそうな。 まず先生の教えをただひたすらに守る。私の場合は、徐三庚先生の教えと おぼしきも…
貧しきを、学ぶ。(篆刻:學貧)
「学貧」は、がくひん。「赤貧」といえば、「貧」を彫ったなあと思い出したので、 旧作を引っ張り出して、埃を払って捺してみた。 何かの本で拾った言葉だが、貧しさのなかから、何かを学ぶ。貧しさのなかにこそ、 学ぶものは多いのだ…