先週の「情熱大陸」は女性書家の中塚翠涛。ルーブル美術館での展覧会に招待 されたのに驚いたが、それで二つの金賞をもらったというから、もっとビックリした。 こういう私の書道歴は小学校で教室に通い、県の教書大会に学校から選ばれ…
アート
10:甲骨文を知らなかった篆刻家たち。
「写真:亀甲(部分)」 今回は篆書体の話ですが、中国の篆刻家にも関わることなので興味のない方はスルーしてください。 さて、写真は亀の腹甲に刻まれた文字で、3200年ほど前、古代中国・殷の王が天の啓示を占った記録。牛の肩…
拝啓 篠田桃紅様 (篆刻:創)
NHKで篠田桃紅さんのドキュメンタリーを見た。私の亡くなった母と同じ大正2年の 生まれで102歳。ディレクターにいきなり「取材で真実が撮れるなんて思い上りよ」と カウンターを浴びせるのだから、まだまだ元気。「人間が桜を可…
知能は、まだまだ結晶する。(篆刻:結)
吉田脩二先生は『ヒトとサルのあいだ 精神(こころ)はいつ生まれたのか』(文芸 春秋)で人の未来へ大きな希望を与えてくれた。私の病気にも最適な薬を処方 してくださり治ることができた大恩人だが、現在は著作と絵画(とゴルフ)で…
不味そうな、エンブレム。(篆刻:味)
いままで喫っていたキャビンがウィンストンになって、パッケージも変わった。中には 「味・香りは変わりません」という紙が入っているが、2箱喫ってもキャビンの味・香りが しない。パッケージが変わっただけだろうが、視覚的印象は味…
『あまから手帖』と宮脇綾子さん。(篆刻:あ)
『あまから手帖』は関西ではよく知られた食の雑誌だと思う。創刊は1984年だから 雑誌としては老舗になる。京阪神エルマガジン社の発行で、初代編集長は重森守 さん。この編集レイアウトは私のいた会社がやり、巻頭の料理写真に添え…
日展を見てきた。(篆刻:続歩不倒)
奈良の陶芸家・喜多浩介さんが、改組新第1回日展の工芸美術で特選を受賞 された。券を送っていただいたが三游会の準備もあって最終日にやっと見せて いただくことができた。《渇きの惑星》という作品は会場入り口にあって、すぐに 分…
小塚さんのつくった、書体。(画像:小塚明朝)
私が大卒でコピーライターになった時、広告原稿の文字は写真植字(写植)になった 直後だったようだ。写植は活字印刷に代わって、印画紙に文字を焼きつける画期的 な新技術だったが、新聞印刷の世界でも活字から写植に切り替わる転換期…
4:四角四面を、跳び出して。
「クウ、ネル、アソブ(45×45、15×15ミリ)」 篆刻では「方寸の世界に遊ぶ」という言葉があります。実際に彫るのは一寸(約3センチ)四方の小さな石だとしても、そこを自分の世界、いやおのれの宇宙…
心の中に、仏あり。(篆刻:心中仏)
吉田脩二先生は、クリニックでは若い患者さんを診て、成人は他の先生が 担当されていた。カミサンの手紙を読んで、「ならば」と答えてくださったことを後で知る。 私の全快を見届けるように、医師を引退されたから、私は大人の最後の患…