話が、神がかりになってきたから、もう少しリアリティのある話に戻します。 「燃」という漢字で、日本には犬を食べる習慣がない、という話をした直後に、 たまたま戸川幸夫の『高安犬物語』を読んだ。その中の1編『熊犬物語』は、 熊…
本
躍りあがりたいような、涙。(篆刻:躍)
私は友人から「メールの返事が速い、それだけ暇なのか、情報に飢えているのか」 と笑われる。確かにそうかもしれない。だから郵便が来るのも楽しみだ。 だいたい午前10時半前後。2階のこの部屋にも、郵便屋さんのバイクの音が聞こえ…
気の中に、神あり。(篆刻:気中神)
白川静先生の京都でのお別れの会には、記帳だけでもさせて欲しかったが、 その12月7日は、すでに旅行と決まっていて、日程を変えることができなかった。 8日の夜帰ると、一通のはがきがあった。平凡社の白川編集部の方からだった。…
眞人を、悼む。(篆刻:眞)
白川静先生が亡くなってしまった。平凡社の『字統』、1994年3月10日初版第一刷。 これは、私にとって単なる書物文献ではない。私はどんな漢字を彫るときも、 必ずその項を読んで、その文字の起源と生い立ち、変遷を心に叩き込む…
万事、笑ってすませられますか。(篆刻:万事付一笑)
NHKの「プロフェッショナル」という番組で、写真家・上田義彦さんの話があった。 広告代理店のディレクターに、「広告に向いていない」と決め付けられて、失意の日々。 そこに、ウイスキーの広告で作家のポートレート撮影の依頼が来…
ただ、念ずるばかり。(篆刻:念)
先週の金曜日の午前中は、うれしいことが続いた。 まず、このブログの本の試し製本が2冊届いた。版下のすべてを自分で作ったから、 当然拙いのだが、想像よりは出来がよかった。200部の製本にかかるよう頼んだ。 そこに、篆刻の注…
いつか、必ず。(篆刻:必)
9月も10日過ぎ。放っておいたこのブログ、続きを始めよう。60回で一段落して、 気が抜けた訳ではなく、版下づくりで忙しかった。このブログを本にしようと、 自分で表紙や本文124ページ分の版下を作った。それも、ウインドウズ…