身体

全快を、祝う。(篆刻:快)

東京で、大学の広告研究会の同期会。向かいに座ったHがシャツをたくし上げて、 お腹を見せた。腹腔鏡手術の傷あとは、盲腸よりも少し大きい程度。医者も初めてという 8時間の手術で、ガン細胞で詰まった十二指腸はすべて、すい臓を半…

疲れも、過ぎれば。(篆刻:過)

疲れるとヘルペスになる、という友人がいる。彼にとって、ヘルペスは疲労の バロメーターにもなっている。このヘルペスウイルスの一種であるHHV-6は、 赤ちゃんのすべてが感染する。その後一生涯、脳などに潜伏し続けるのだが、 …

文字の、病気。(篆刻:文)

我々の祖先ホモサピエンスが誕生したのは、約20万年前。そして、最古の 文字は、約5300年前のメソポタミアの粘土板で取引の記録。松原泰道老師の 『百歳で説く「般若心経」』には、「お経を文字で表すことは冒涜であった」とある…

続・耳の話。(篆刻:耳順)

「ものに恥じる心は、まず耳にあらわれる」の意味は、いまだに解けないけれど。 私は、人間ドックで必ず高音域が難聴だといわれる。「要検査」だったから耳鼻科で 調べてもらったが、「加齢」で片付けられた。だから、「あっ、蝉が鳴き…

顔は、温かいか。(篆刻:温顔)

去年の11月、『喜楽』という奈良のフリーマガジンの取材があった。 編集長のYさんは三游会に来てくださり2回目だが、カメラマンは初対面。 挨拶もそこそこに、いきなり庭での撮影。さて、どんな顔をしたらいいのやら。 その刷り上…

体得など、絶望的。(篆刻:体得)

いま、マウスを動かす右手の人差し指の先が、マメの出来かかりのように痛い。 きょうは、花の会の今年最後の稽古日。Sさんの指導で、恒例の注連(しめ)縄作り。 ところが、去年は、まあまあの出来だったのに、今年はどうも勝手が違う…

ただ、念ずるばかり。(篆刻:念)

先週の金曜日の午前中は、うれしいことが続いた。 まず、このブログの本の試し製本が2冊届いた。版下のすべてを自分で作ったから、 当然拙いのだが、想像よりは出来がよかった。200部の製本にかかるよう頼んだ。 そこに、篆刻の注…

座布団を、どうぞ。(篆刻:仁)

秋篠宮家に男のお子さまが生まれた。まずもって目出度いとして。 名前は「悠仁(ひさひと)」と決まった。マスコミはこぞって「悠」の意味を伝える。 白川静先生の『字統』から、「みそぎを終えて、心の伸びやかになった状態」だと。 …

登る龍、怒る龍。(篆刻:登龍)

龍には、ずいぶん振り回された。といっても、問題なのは龍ではなく、私なのだが。 アントニオ・ガウディの自動書記(ガウディが乗り移って、彼しか知らないはずの ことを書く)をされたという霊能者M女史。彼女に「七匹の龍が付いてい…

心の中に、仏あり。(篆刻:心中仏)

吉田脩二先生は、クリニックでは若い患者さんを診て、成人は他の先生が 担当されていた。カミサンの手紙を読んで、「ならば」と答えてくださったことを後で知る。 私の全快を見届けるように、医師を引退されたから、私は大人の最後の患…
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